2019 Fiscal Year Annual Research Report
気泡の微細化による膜ファウリングの抑制と染色廃水の脱色性能の向上
Project/Area Number |
17J11210
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山梨 由布 群馬大学, 理工学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 染料脱色 / 共培養 / メタボローム解析 / Enterococcus faecalis / Bacillus subtilis |
Outline of Annual Research Achievements |
染色排水を安定的に脱色するための重要な観点は微生物叢であることが分かり、本研究の当初の目的を変更して研究を行ってきた。我々はこれまで本研究室で分離獲得したエンテロコッカスフェカリス近縁株の染料脱色株T6-a1と、バチルスサブチルス近縁株の非脱色株S4-gaを混合すると、脱色速度が速く、脱色量が多くなることを明らかにした。脱色株と非脱色株の混合で染料の脱色が促進する知見をさらに深めるため、まず高濃度の染料が存在するときT6-a1が染料から受ける染料脱色の阻害をS4-gaが低減するかどうかを明らかにした。T6-a1単独とT6-a1とS4-gaの共培養のどちらの条件でも、染料濃度が200mg/Lより高いとき脱色速度が遅くなった。よって、S4-gaはT6-a1に対し高濃度の染料による脱色阻害を低減しなかった。また、非脱色株のS4-gaがT6-a1の脱色を促進する機構は、S4-gaが還元的な環境を作り出すことによりT6-a1の生成する脱色酵素の反応を促進したと考えられた。そこでT6-a1がS4-gaとの混合で脱色を促進するとき、T6-a1の代謝が変化するかどうかを明らかにするため、メタボローム解析を行った。T6-a1単独とS4-gaとの共培養でのそれぞれのT6-a1の細胞内代謝物を抽出して解析したところ、検出された水溶性一次代謝物は全部で69物質だった。T6-a1単独のT6-a1の細胞内代謝物に比べて、有意に生成量が多かったS4-gaと共培養したときのT6-a1の細胞内代謝物はCitrullineとProlineであった。主要な代謝に大きな変化はなかったが、有意差のあった2つの物質の生成過程ではATPが生成されることから、S4-gaはT6-a1のエネルギー生成を促進した可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)