2018 Fiscal Year Annual Research Report
思春期の情動の自己制御と心理社会的不適応の発達に関する発達精神病理学的研究
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17J40022
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
出野 美那子 東京大学, 教育学研究科, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 情動制御 / 怒り表出行動 / 青年期 |
Outline of Annual Research Achievements |
自他の情動を知覚,理解し,社会的に受け入れられる形で表出することは,心理社会的適応において非常に重要視される能力である。特に青年期においては,第二次性徴による身体的,内分泌的変化により,衝動や覚醒,情動生起が活性化する一方で,社会的には両親をはじめとする大人との関係の再構築,友人関係や異性との関係の変化などに適切に対応しながら,適切な自己制御能力を獲得することが求められる。青年期における情動の自己制御能力は,第二次性徴,認知の自己制御能力,社会的関係の変化などの影響を受けて発達し,これらの要因との相互作用を通して不適応の発現へ影響するものと考えられる。しかし,この時期を対象とした実証的研究は少なく,情動の自己制御能力が青年期を通じて,どのように発達していくか,どのように適応へ影響するかについては明らかになっていない。 そこで本研究では,後期児童期から青年期にかけての情動の自己制御能力の発達のあり方,情動制御能力が心理社会的不適応の発現へ及ぼす影響について縦断的に検討することを目的とする。 平成30年度は,以下について実施した。1.質問紙本調査 (2回目) を郵送にて実施し,282家庭からの回答を得た。2. 青年期の怒り表出の対人的文脈と概念分化の性別および学年間の差異について英語論文を執筆し,共著者のレビューを受けた。3. 青年期の怒り表出の対人的文脈と概念分化の性別および学年間の差異について,平成31年3月に日本発達心理学会にてポスター発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度には,倫理審査委員会の承認を受け,質問紙郵送調査 (1回目) の実施を完了した。得られたデータについて,データクリーニングを終了した。また,書籍の執筆,国際学会でのポスター発表 (於International Neuropsychological Science) を行った。 平成30年度には,質問紙郵送調査 (2回目) の実施を完了した。また,英語論文の執筆,国内学会でのポスター発表 (於日本発達心理学会) を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29,30年度に引き続き,縦断的検討を行うため,平成31年度において質問紙郵送調査(3回目)の実施を行い,データ分析を行う予定である。また,感情の社会化尺度日本語版の信頼性および妥当性検討のため,二時点の質問紙調査を行う予定である。さらに,得られた成果について,引き続き学会発表,論文執筆を行う。
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Research Products
(2 results)