2020 Fiscal Year Annual Research Report
嫌気性微生物におけるプラズマローゲン生合成経路の解明
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17J40167
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
奥田 知生 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2021-03-31
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Keywords | プラズマローゲン / Δ1'-不飽和化酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに、プラズマローゲンを蓄積する微生物を取得し、その詳細なプラズマローゲン組成を明らかにするとともに、プラズマローゲン生合成経路の解明に着手している。本年度は前年度に引き続き、微生物におけるプラズマローゲン生合成経路の特定に取り組んだ。 哺乳類など高等生物では、プラズマローゲンの特徴であるビニルエーテル結合は生合成経路の一番最後にΔ1'-不飽和化酵素によって生成されると考えられている。そこで、これまでに取得したプラズマローゲン蓄積微生物に対し、Δ1'-不飽和化の基質となるであろう各種アルキルアシルホスファチジルエタノールアミンを添加する実験を行なった。しかしながら、想定されるプラズマローゲン産物は検出されなかった。 また、近年、ヒトにおいてプラズマローゲン生合成を担うΔ1'-不飽和化酵素遺伝子が特定されたことが報告されたため、この遺伝子情報をもとに、これまでに取得したプラズマローゲン生産微生物のうち、既に全ゲノムが解読されている数株についてホモログ検索を行ったが、いずれの株のゲノムでもΔ1'-不飽和化酵素ホモログは見い出せなかった。 以上のことから、これら微生物はΔ1'-不飽和化酵素を有しておらず、哺乳類などの生合成経路とは異なる経路でプラズマローゲンを生合成していることを明らかにした。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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