2019 Fiscal Year Research-status Report
離散最適化における新しい離散凸性の開拓とそれに基づく高性能アルゴリズム開発
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17K00029
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平井 広志 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (20378962)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 離散凸解析 / 劣モジュラ最適化 / 多項式時間アルゴリズム / 代数的アルゴリズム / CAT(0)空間 |
Outline of Annual Research Achievements |
最大2部マッチング問題を代数的に一般化した2x2型分割行列のランク計算に対する組合せ的な多項式時間アルゴリズムの開発に成功した(岩政勇仁氏との共同研究).この結果が,査読付き国際会議IPCO(Integer Programming and Combinatorial Optimization)にアクセプトされた.11月には,マックスプランク研究所の研究集会Buildings, Varieties and Applicationsに参加し,ディスカッションを行った.また,本研究課題に関する招待講演・集中講義を行った.非可換な変数をもつ多項式行列のDieudonne行列式の次数計算アルゴリズムを与えた論文"Computing the degree of determinants via discrete convex optimization on Euclidean buildings"がSIAM Journal on Applied Geometry and Algebra誌にアクセプトされ出版された.M凸性を値付き制約付き充足問題へと応用した"A tractable class of binary VCSPs via M-convex intersection"がACM Transactions on Algorithms誌にアクセプトされ出版された.Z変換と数値積分に基づく多面体内の整数格子を数え上げる新しいアルゴリズムを提案した論文"Counting integral points in polytopes via numerical analysis of contour integration"がMathematics of Operations Research誌にアクセプトされた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
成果は順調にでており,論文もアクセプトされている,招待講演もおこなっており,順調に進展しているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度得られた2x2型分割行列のランク計算に対する組合せ的な多項式時間アルゴリズムの論文執筆とこの結果にベースにして,さらなる,組合せ最適化問題の代数バージョンの研究とそのアルゴリズム開発を行う.
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Causes of Carryover |
11月のマックスプランク研究所の旅費の半額を先方が負担してくれたこと,2x2分割行列の成果を今年6月のIPCOでの発表のための旅費として使用する予定であったこと(その後,コロナウィルスの影響によりオンラン開催になったが).分担者と加わってもらう岩政氏との研究打ち合わせのための費用のために最終年度延長と次年度使用額が生じた.
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Research Products
(9 results)