2019 Fiscal Year Annual Research Report
New Development of Structural Analysis for Spatio-temporal Data based on Echelon Structure
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17K00050
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
栗原 考次 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (20170087)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | エシェロン解析 / 空間データ / ホットスポット / 空間スキャン統計量 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は、1.時空間データに対する地理的加重回帰モデルを用いた解析、2.改良エシェロンスキャン法によるホットスポット検出、3.小規模格子データに対する直接計算に基づくホットスポット検出、に関する研究を集中的に行った。 1.では、部位別死亡データの標準化死亡率及びその経験ベイズ推定値を目的変数とし、説明変数が地理的環境に依存する地理的加重回帰モデルを用いた解析を行った。特に、男性の胃癌に対する経験ベイズ推定値を目的変数とした解析では、野菜の摂取量が影響を及ぼすことなどを発見した。研究成果は2019年11月に青山学院大学で開催された日本計算機統計学会第33回シンポジウム等で公表された。 2.では、大規模格子型空間データに対して、エシェロンスキャン法による計算コストを軽減するために、制限付きスキャン統計量を提案し、従来手法と比較した。また、エシェロン解析を行うためのR-Shinyによるソフトウェア化について検討した。研究成果は、2019年8月に京都で開催されたData Science, Statistics and Visualization 2019等において公表された。 3.では、これまで小規模格子データでさえ計算量が莫大で真の最大尤度を持つホットスポットを求めることが不可能であった課題に対して、ZDD列挙法を使用したホットスポット検出方法を提案した。さらに、North Carolina 州100郡幼児突然死SIDSデータに対して空間スキャン統計量が最大になる真にホットスポットを検出し、フレキシブルスキャンやエシェロンスキャンなどの既存の方法と比較した。これらの研究結果は、2019 SIAM International Conferenceおよび国際論文誌Japanese Journal of Statistics and Data Scienceの第2巻第1号で公表された。
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