2018 Fiscal Year Research-status Report
A research on multi-domain Pub/Sub Infrastructure considering under-layer structure
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17K00143
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
秋山 豊和 京都産業大学, 情報理工学部, 教授 (80324862)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Pub/Sub基盤 / 複数管理ドメイン / オーバレイネットワーク / SDN / IoT / Dataflow platform |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では複数管理ドメインにまたがるPub/Sub基盤の最適化機構について、2つのフェーズ、(1)複数ドメインにまたがる配信機構の設計・実装・評価、(2)標準プロトコルへの対応とそのトピック制御ならびにQoS機能実現のためのオーバレイネットワークの機能拡張について取り組んでいる。2018年度は(1)について、下位層を制御するノードを配送時の代表ノードとする方式、Suzakuオーバレイに実装されている集約クエリの機能を活用し、クラスタ内の代表ノードを動的に選出しながら配信する方式を提案し、コストを定式化して比較評価を行った。提案した方式により、複数管理ドメインにまたがるPub/Sub基盤においても、下位層を考慮したオーバレイネットワークによる通信方式に加えて、下位層を制御して最適化する通信方式の併用を実現した。提案した方式については国内研究会において発表を行った。さらに、広域分散ネットワークを対象とした提案方式の応用として、センサから絶え間なく出力されるセンサデータを分析するIoTアプリケーションを展開するためのプラットフォームとしてDataflow platformの検討を進めている。Dataflowアプリケーションを構成するコンポーネント間で連携して動作する必要があり、MulticastをベースにしたPub/Subメッセージング以外にRequest/ReplyメッセージングやAnycastにも対応する必要があることから、Pub/Subプロトコルの拡張も含めた検討を開始している。これらの課題については次年度継続して取り組んでいく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2017年度に確認された性能面の課題については、オーバレイネットワークの実装を新たな実装に変更することで、柔軟なルーティングを実現するためのヘッダのオーバヘッドは残っているが、その他の課題については解決することができた。今後は新たな実装をベースに開発を行う予定である。
当初広域分散ネットワークに展開するIoTアプリケーションを想定して複数管理ドメイン間にまたがるPub/Sub基盤の研究開発を立ち上げたが、対象となるアプリケーションの具体化については計画に含めることができない状況であった。しかし、IoTアプリケーションとしてプロジェクトに携わってきたバスセンシング基盤でのアプリケーションをターゲットとしたDataflow platformの具体化が進みつつあり、複数管理ドメイン間でのメッセージング最適化に対応したPub/Sub基盤の応用も含めた検討が予定よりも早く進んでいる。そのため、より実用に近い形で検討できており、当初の計画よりも進んでいると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
上述のとおり、計画は当初よりも進んでいるが、当初想定していた課題よりも、実用化に向けてより優先度の高い課題が見つかりつつある。そのため当初の予定を変更して、2019年度はよりDataflow platformの実現に向けた課題を対象に取り組む予定である。Dataflow platformの実現においては、計算リソースおよび通信環境の制約が強いエッジコンピューティング環境のためのコンポーネント管理基盤が必要となり、OpenStackを始めとするコンポーネント管理基盤を支えるPub/Sub基盤を広域展開する上での課題解決を目指す。また、コンポーネントやその他リソースの状態を加味したPub/Sub基盤の動的ルーティング機能の研究開発を進める予定である。
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Causes of Carryover |
国際会議COMPSAC 2019に関するミーティングの旅費を計上しておりましたが,この日程が年度末(3/29, 30)に重なり,また,開催地に選ばれたロンドンでは,BREXIT等も予定されていたので,年度内に戻ってくるのが困難であると判断し,使用しませんでした.旅程を翌年度頭に帰国する形とし,この旅費を翌年度の予算として使用したいと考えております.
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Research Products
(7 results)