2018 Fiscal Year Research-status Report
老人性難聴に関連する認知機能と脳の構造変化とストレス関連ホルモン動態の解明
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17K00203
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
青木 光広 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30283302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 寿光 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70397347)
若岡 敬紀 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (70550317) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 老人性難聴 / 慢性炎症 / 認知症 / 慢性腎機能障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
加齢に伴う語音弁別能の低下は、高齢者の生活質低下や社会的孤立につながるが、その予防法はいまだない。そこで、高齢者における語音弁別能低下にあたえる因子を検討した。 難聴を主訴に当科受診した65歳以上を対象とした。語音弁別能(MDS%)、純音聴力レベル、質問票、各種血液検査(肝・腎機能、炎症性サイトカイン、酸化ストレス、脂質異常、耐糖能に関するバイオマーカー)、年齢を検査し、重回帰分析によりMDS%に影響する因子を検討した。【結果】 すべての項目が検査できた49名(75.1±4.4歳)を解析対象とした。MDS%が80%未満群(n=16)は80%以上群(n=33)に比べて、Total(総炎症マーカーの合計:IL-6+TNF-α+CRP)、Creatinine、年齢に有意な差を認めた(p<0.05)。これらを独立変数とし、MDS%を従属変数として、ステップワイズ法にて解析モデル(調整済み決定係数:0.34ページ)が構築できた。さらに難聴高齢者の脳MRIの海馬体積はうつスコアとの有意な相関が得られており、さらに解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
被検者も順調に集まっており、集計データもほぼ仮説通り出ていることから、さらに被検者を増やし、統計処理を行い、論文発表する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
被検者数を増やすとともに、1年以上の長期観察後の調査も行っている。MDSに影響していたパラメーターの経時的な変化を検討することで、高齢者の難聴予防に寄与する対策方法にも取り組んでいる。
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Causes of Carryover |
データ解析が遅れたため、予定していた国際学会での発表ができなかったため、次年度に行うことにした。最終年度に当たるため、データ解析を進め、国際学会での発表ならびに論文制作行う予定である。
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