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2021 Fiscal Year Research-status Report

Study for Informal Learning Environment though an Ethnographic Study of Amateur Creative Activities

Research Project

Project/Area Number 17K00213
Research InstitutionTokyo City University

Principal Investigator

岡部 大介  東京都市大学, メディア情報学部, 教授 (40345468)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2023-03-31
Keywordsインフォーマルな学習 / 日常認知 / 創造 / フィールドワーク
Outline of Annual Research Achievements

認知科学における創造活動を対象とした研究において,「個人的な創造性の達成を主たるモチベーションとしながら,なんらかのかたちで創造活動に携わる人びと」(縣・岡田, 2013)が着目されている.
本研究では,日常生活に埋め込まれた形で創造活動をたのしむ実践をおこなうインフォマントに「スノーボールサンプリング」を通して調査を依頼した.これまで,8名のインフォマントにアクセスすることができた.8名のインフォマントには,クリエイター,デザイナ,シンガー,木工愛好家,などが含まれる.8名のインフォマントの活動現場で(活動をともにしながら)観察をしたり,それぞれにインタビュー(半構造化面接)をおこなったりしてデータを蓄積した.観察の際,許可された場合は映像に記録された.
得られたデータは,大学院生・学部生のアルバイトスタッフのもと文字起こしされ逐語化された.そのデータをもとに,主にSCAT(Steps for Coding and Theorization)の手法を用いて概念化がはかられており,2022年度に分析が完了する予定である.
分析においては,ヴィゴツキーを中心とした活動理論における「能動性」や「情動」の概念,また「模倣」,「偶発性」や「誤接続」の観点をもとに創造的な活動をとらえていくことが想定されている.インフォマントの活動や参加する実践共同体は個別具体的なものではあるが,「影響・作用(アフェクト)され,影響・作用(アフェクト)することの中で存在し続ける」(西井・箭内,2020)人間理解につながることが想定される.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ほぼ予定していたインフォマントにアクセスすることができた.また,ワクチン接種が広がり国内での移動の制約が比較的しやすくなったことで,2021年度後半からインフォマントの活動の観察機会が増えた(加えて,インフォマント自体が活動できるような社会文化的な状況へと変化した).
また大学院生,学部生の協力のもと,インタビューデータの逐語化も進められている.
以上のことがらから,観察,インタビューデータが徐々に蓄積されており,2022年度にデータ分析を完了させることができると見込んでいる.そのため「おおむね順調に進展している」と判断される.

Strategy for Future Research Activity

観察された映像,またインフォマントに協力いただいたインタビューのデータの逐語録を完成させ,コーディングして概念化する.データの分析に際して,所属大学,および他大学の研究者(認知科学領域に主軸をおく4名の研究者)を含むデータセッションの機会で報告し,観点をさらに豊かなものにする.
データ分析の結果を日本認知科学会,日本質的心理学会,および国際会議Connected Learning Summitなどの場を用いて発表していく.多様なバックグラウンドを持つ研究者の知見を踏まえることで,「アマチュアにおける創造的な活動」における「個人的なことがら」がいかに「社会的なことがら」と接続しているかが議論できるだろう.
さらに,得られた知見と分析結果について,主に学術書に書き下ろして刊行する予定である.関心を示してくれる学術書を取り扱う出版社と相談しながら,広く「日常生活に埋め込まれた形で創造活動をたのしむ実践」を研究の俎上にあげる(社会的な)意味を記していくことを企図している.

Causes of Carryover

[次年度使用額が生じた理由] 感染症対策のため,予定していた観察やインタビューの機会が得られなかったため,主に国内旅費や謝金として支出予定のものを次年度(2022年度)に使用することとなった.
[使用計画](1)インタビューデータおよび観察映像データ分析用のコンピュータを購入する(すでに発注済み).(2)フォローアップインタビューのために,国内旅費として使用する.(3)また,国内の学会が対面での開催となりつつあるため,そのための国内旅費,学会参加費として使用する予定である.

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Book (1 results)

  • [Book] ファンカルチャーのデザイン2021

    • Author(s)
      日本認知科学会、岡部 大介
    • Total Pages
      224
    • Publisher
      共立出版
    • ISBN
      978-4-320-09468-0

URL: 

Published: 2022-12-28  

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