2019 Fiscal Year Research-status Report
A Study on Soft Computing Techniques for Computer Vision
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17K00351
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
渡邊 俊彦 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (10340639)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | モデリング / ロバスト推定 / コンピュータビジョン / 三次元計測 / ファジィ集合 / モンテカルロ法 / 三次元復元 |
Outline of Annual Research Achievements |
コンピュータビジョンにおいて重要なカメラとプロジェクタのモデルの高精度化技術を非線形モデル構築に適したファジィモデルやタイルコーディングなどのソフトコンピューティング技術を適用して取り組み、能動方式による三次元計測精度の大幅な向上と三次元計測の適用対象の拡大を図るとともに、三次元復元の高性能化を目標として研究開発に取り組んでいる。 当該年度では、三次元計測結果である三次元点群データから対象物の三次元形状をコンピュータ内部に適格に表現する三次元再構成技術の応用に着手し、そのために必要となる要素技術の開発を行った。三次元計測に必要となるカメラとプロジェクタのモデリング及び三次元再構成に必要となる形状モデリングを高精度かつ光学ノイズに対してロバストに行うために、モデル化時の残差のファジィ集合による評価に基づくLMedS法およびRANSAC法において強化学習に基づくサンプリングと学習を効率的かつ安定的に行うために、学習初期においてサンプリングを行わず学習状況を反映した重み付き推定に基づくモデリングを行い、その後サンプリングに基づく学習に移行する方法を考案し、カメラ及びプロジェクタのモデル化のためのキャリブレーション作業を通して得られる実験データを対象としたモデリング評価実験を実施し、従来の方法と比較してモデル化精度のバラツキを大幅に改善でき、モデル構築のための計算速度を短縮でき、ロバスト性が大幅に改善できることを確認した。引き続き、比較的規模の大きい三次元復元問題への適用を進めている。これらの技術は三次元再構成などのコンピュータビジョンシステム構築の基礎となるモデリング技術として極めて有効であるだけでなく、プロセス制御モデル等の制御モデル構築などの一般のロバストモデリング問題に幅広く適用でき、汎用性が高いという特徴がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
これまで、本研究に関わる実験に本質的に時間がかかる問題に対応するためにデータ自動採取システムを開発して短時間でできるようにするなどの工夫を行ってきたが、実験環境の整備なども含めて十分でなく進捗の遅れにつながっている。また研究室学生の人的資源がうまく活用できず、実験による検証が不十分な状況である。このような状況であることもあって研究成果を十分にまとめられておらず、研究成果の公表も十分にできていない状況となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
実験環境の整備は社会的行動制約に留意しつつ進めていくが、全体の進捗がそれに大きく依存するのではなく、研究開発とその評価は国際学会や研究者間で公開されているベンチマークデータや人工的に生成したデータを主として活用して進める方向に移行する。研究成果の公表にも制約が多くなっているが、学会開催の日程や内容、論文集の発刊日程などの情報を確実に収集することを心がけ遺漏なく進めていく。
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Causes of Carryover |
機器等に関してはある程度実験や評価のノウハウが蓄積した段階で十分検討して導入しようと考えていたが、その段階に至らず、当該年度での導入を見送り次年度での導入とした。また、担当学生が持病のため長期入院するという予期できない事柄もあった。それもあって研究成果が十分にまとまらず、年度内の成果発表が予定通りできなかった。現在は流行病のため社会的活動に制約があるが、メンバーで十分に相談し、工夫してなるべく早い時期に使用の目処が立つように進めていく。
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