2018 Fiscal Year Research-status Report
学習者の正誤情報を「見える化」する点字学習支援システム
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17K00444
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
元木 章博 鶴見大学, 文学部, 教授 (80322163)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 点字 / 学習支援システム / 推奨追加空マス数 / 誤答分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究代表者が開発している晴眼者向け点字学習支援システム「点字といっしょ!」において、(1)推奨追加空マス数を踏まえた点字3DCG(3 Dimensional Computer Graphics)の表示方法を反映したシステムを実装し、(2)同システムを活用した授業実践を実施した。加えて、(3)学習者が3DCGで打点し採点後、正誤の結果を示すのに合わせて、打点位置の間違い箇所を赤で示す機能の実装を行った。しかし、(3)の機能を搭載したシステムを活用した授業実践の分析にまで至らなかった。点字3DCGは、three.js(3DCGを記述することができるJavaScriptのライブラリの一つ)を使用して生成している。(4)他大学において、(1)と(2)と同様に授業実践を実施した。 (1)星野(研究協力者)と研究代表者は、先行研究で、点字学習において凸面と凹面の鏡像関係を3DCGで表示する際、推奨追加空マス数を反映した点字3DCGを学習者へ示すことで学習効果が上がると仮定し、同機能をシステムへ実装した。 (2)授業実践後の分析結果より、統制群と実験群の比較したところ、特に、凹面での打点の際、空マス追加の効果が示された。 (4)他大学での本システムの導入だが、特別支援教育の教職資格を目指している学生らに、使用を依頼した。 (1)と(2)の結果について、国外会議1件の学会発表を行った。加えて、研究論文1本(査読有1本)が掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
学習者が3DCGで打点し採点後、正誤の結果を示すのに合わせて、打点位置の間違い箇所を赤で示す機能の実装を行った。しかし、授業実践の分析にまで至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究実績を踏まえ、以下の3点に重点をおいて本研究を推進していく。 1.順序効果の影響を取り除いた推奨追加空マス数を反映した点字3DCGが自動生成される機能を持たせた点字学習支援システム「点字といっしょ!」の授業実践での分析を実施し、評価する。 2.テストの誤答分析結果の精査を継続する。 3.他大学での本システムの運用を継続し、学習者の点字に関する知識等に関する分析を実施する。
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Causes of Carryover |
研究の進捗が、やや遅れており、成果発表の為に予定していた当年度中の出張を、次年度への予定としたため。
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Research Products
(2 results)