2017 Fiscal Year Research-status Report
A Comparative Study on the Environmental Design of the Japanese and European <MOTOWN>
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17K00716
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
堀田 典裕 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (00283391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片木 篤 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (70204419)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | モータウン / 建築デザイン / 都市デザイン / 自動車 / 工場 / 地形 / 形態分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本の〈モータウン〉事例について、「トヨタ産業技術記念館図書室」が所蔵する資料を中心に、主要自動車組立工場の総覧リストと分布マップの作成し、地形と配置に基づく分類を行い、それらの建築・都市デザインを詳察した。具体的には、日本の自動車に関する工業政策と地方工業都市形成の歴史を踏まえて、組立工場の立地を「台地・平地・水際」に分類し、その配置デザインと建築デザインを、周囲の地形と周辺地区の発展に照らしてまとめた。さらに、これらの地形と配置に基づく分類を、工場の平面的な布置「群島状布置 / 帯状布置 / 格子状布置」に照らした結果、①「台地 - 群島状布置」と、「平地(河川敷)- 帯状布置」については、強い相関関係が見られること、②「平地(農耕地)」と「海岸埋立地」は、いずれも「格子状布置」としての共通点を見出すことができた。こうした自動車工場の「地形 - 平面的布置」を巡る分析は、工場地帯を内陸型と臨海型に大別する従来の分類と異なる詳細な分析視点を提示し、各工場敷地の境界デザインに関する形態的特徴について分析することが出来た。 欧州の〈モータウン〉事例について、「日本自動車工業会 自動車図書館」が所蔵する資料を中心に、主要自動車組立工場の総覧リストと分布マップの作成した。本年度はバーミンガムおよびヴォルフスブルグを巡検し、組立工場周辺の地形とその配置に関する資料収集を行うとともに、各工場関連施設デザインの踏査調査を行った。さらにまた、次年度以降の調査内容について、研究分担者および研究協力者と打ち合わせを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究では、日本の〈モータウン〉事例について、資料調査が順調に行うことができたため、想定以上に分析を進展させることができた。これらの研究成果は、次年度に発行が予定されている図書の一部として著すことができた。欧州の〈モータウン〉事例については、主要工場に関する総覧リストと分布マップを作成したが、未だ不十分であり次年度に継続して行うことにした。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度、精力的に調査した日本の〈モータウン〉事例に関する内容は、次年度に発行する関連図書に収録する予定である。また、欧州の〈モータウン〉事例について、主要工場に関する総覧リストと分布マップを早急に完成し、各事例の建築・都市デザインに関する分析を行う必要がある。
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Causes of Carryover |
本年度使用額の端数である残額は、次年度旅費の一部として使用する予定である。
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