2021 Fiscal Year Research-status Report
A Comparative Study on the Environmental Design of the Japanese and European <MOTOWN>
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17K00716
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
堀田 典裕 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (00283391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片木 篤 名古屋大学, 環境学研究科, 名誉教授 (70204419)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | モータウン / 建築デザイン / 都市デザイン / 工場建築 / 形態分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、欧州〈モータウン〉の代表であるパリに関する資料整理と、都市デザインおよび建築デザインの形態分析を行った。当初予定では、現地の市立図書館・市立資料館・企業資料館を中心とする悉皆調査と踏査調査を行った上で、形態分析を行う予定であったが、2021年9月に予定していたパリの調査旅程が、新型コロナウイルスの影響によって全面的に中止となった。しかしながら、2018年8-9月に行った予備調査において、重要な資料が予想以上に収集出来たため、パリについては、これらの資料に基づいて研究を遂行することが出来た。具体的には、以下の四点について調査研究を行った。 (1)パリの地形に関する資料を整理し、リストを作成した。(2)パリに関する都市デザイン資料と、シトロエンとルノーの工場の建築デザイン資料を整理し、リストを作成した。(3)パリにおける都市デザインを地形に照らして形態分析を行ない、その特徴について検討した。(4)シトロエン社「アベル地区工場(1915年創業開始)」とルノー「セガン島工場(1929操業開始)」の形態分析を行なった。 また、2021年度は、こうした資料調査研究と並行して、コロナ禍を契機とする〈モータウン〉のあり方について、現地の協力研究者と議論を交わした。具体的には、「Architecture for Last One Mile:物流モビリティを中心としたまちづくり拠点施設の建築デザイン」というテーマをについて、ロッテルダムと名古屋の比較分析を行い、それぞれの史的変容について議論を交わした。さらに、これらの研究成果に関連する展覧会(2021年9月10日-12316;17日、名古屋大学CLASギャラリー)を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年9月に予定していたパリの本調査(現地建物の踏査調査)が、新型コロナウイルスの影響によって中止となった。しかしながら、2018年8-9月に行った予備調査において、重要資料を予想以上に収集出来たため、パリについては、これらの資料に基づいて研究を遂行する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの影響は予断を許さないため、現地建物の踏査調査は時機を見て行わざるを得ない。むしろ、当該図書館および資料館のデジタル・アーカイブス、所属大学図書館を通じた相互貸借制度、海外古書店を通じた資料購入などの方策を積極的に行う予定である。また、これまでの研究活動によって、現地の研究協力者との良好な研究体制を築くことが出来ているため、彼らと綿密に相談して研究を推進したいと考えている。こうした研究方法を行うため、デジタル・コミュニケーションを可能にするPC環境を整備する予定である。
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Causes of Carryover |
2021年9月に予定していたパリの調査旅程が、新型コロナウイルスの影響によって全面的に中止となり、次年度使用額が生じることになった。当該図書館および資料館のデジタル・アーカイブス、所属大学図書館を通じた相互貸借制度、海外古書店を通じた資料購入などの渡航に代わる調査方策を実現するため、デジタル・コミュニケーションを可能にするPC環境を整備する予定である。なお、新型コロナウイルスに関連する海外渡航状況が好転した場合は、本差額を旅費として計上したい。
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