2020 Fiscal Year Annual Research Report
Physical properties and chewing / swallowing characteristics of the gel foods contained a fibrous texture
Project/Area Number |
17K00828
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
高橋 智子 神奈川工科大学, 健康医療科学部, 教授 (10364861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 裕子 (岩崎裕子) 実践女子大学, 生活科学部, 准教授 (60511194)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 気泡混合ゲル / 気泡含有率 / 破断特性 / 繊維状食品添加気泡混合ゲル / 嚥下時筋電位測定 / 食塊形成時間 |
Outline of Annual Research Achievements |
ゲルに気泡を分散させた含泡ゲルは、咀嚼・嚥下機能が低下した高齢者の咀嚼が容易になるとして介護食への応用が期待される。卵白を用いた冷凍市販エスプーマゲル状食品を解凍したものを試料とし、気泡混合ゲルの物理的特性を明確に表すことができる測定方法を決定した。ゲル化剤としてネイティブ型ジェランガムを用い、添加濃度が0.4、0.5、0.6%(w/w)の基本ゲルを調製した。これらの基本ゲルに、エスプーマアドバンスで亜酸化窒素ガスを封入し気泡混合ゲルを調製した。気泡混合ゲルは基本ゲルに比べ、密度が有意に小さくなったが、基本ゲル、気泡混合ゲルの密度にジェランガム添加濃度の影響は認められなかった。気泡混合ゲルの気泡含有率に添加濃度間で有意差は認められなかった。ひずみと応力の関係では基本ゲルは脆性破断を示し、気泡混合ゲルは延性破断を示した。基本ゲル、気泡混合ゲルともにジェランガム濃度が大きくなるに従い、初期弾性率は大きくなった。また、気泡混合ゲルの初期弾性率は基本ゲルに比べ、有意に小さくなった。嚥下時筋電位測定の結果、気泡混合ゲルは基本ゲルに比べ、食塊形成時間、筋活動時間短い傾向を示し、筋活動量も小さくなる傾向を示した。高齢者が食べにくい食品である根菜類ごぼう添加した繊維状食品添加気泡混合ゲルの物理的特性と食べやすさについて検討した。気泡含有率は、ごぼうを添加することで低値を示すことがわかった。ひずみと応力の関係において、ごぼうを添加することにより気泡混合ゲルは脆性破断を示した。また、ごぼうを添加しても破断応力は気泡を混合することで小さくなった。嚥下時筋電位測定より、ごぼうを添加しても気泡混合ゲルは基本ゲルに比べ、食塊形成時間が有意に短いことが認められた。以上より、ジェランガムゲルに気泡を分散させた気泡混合ゲルの嚥下食へ応用が可能になることが示唆された。
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