2018 Fiscal Year Research-status Report
生徒主体型学習に有用なマイクロスケール実験教材の開発と改良
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17K00991
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Research Institution | Kobe College |
Principal Investigator |
中川 徹夫 神戸女学院大学, 人間科学部, 教授 (70312866)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | マイクロスケール実験 / 理科教育 / 化学教育 / 生徒主体型学習 / 教材開発 / 教材改良 / 授業実践 / ペットボトルのキャップ |
Outline of Annual Research Achievements |
第20回近畿地区化学教育研究発表会,The 25th IUPAC International Conference on Chemistry Education (ICCE),日本理科教育学会第68回全国大会,日本教材学会第30回研究発表大会,日本理科教育学会近畿支部大会(奈良大会),日本化学会第99春季年会に出席して,マイクロスケール実験(MSE)や生徒主体型学習に関する資料収集:研究に関する最新情報を入手した.また,School Science Reviewや化学と教育,日本理科教育学会理科教育学研究等のキージャーナルにも目を通し,研究に必要な情報収集にも努めた. 点眼瓶,プラスチック容器,金属電極,試薬等,MSE教材の開発・改良に必要な器具・試薬を購入した.また,ペットボトルのキャップを用いた水溶液の電気伝導性の確認など,MSE教材の開発・改良を行った.ペットボトルのキャップを収容する実験容器も試作した.研究代表者の勤務校である神戸女学院大学のオープンキャンパスの模擬授業やSSH特別講義,高校訪問授業を実施して,高校生を対象としたMSEに関する普及・啓発活動を実施した.また,科研費の成果還元事業であるひらめきときめきサイエンスによる実験講座の開催や,青少年のための科学の祭典(神戸大会)等のイベントにも参加して,主に小学生を対象とした普及・啓発活動も実施した. MSEに関する研究成果を,The 25th IUPAC ICCEや日本理科教育学会第68回全国大会等で口頭発表した.さらに,神戸女学院大学論集や神戸女学院大学教職センター研究紀要等の学術刊行物にも誌上発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね交付申請書に記載した「研究実施計画」の内容に従い進展している.これは,上述の研究実績の概要からも明らかである. 中でも,オーストラリアのシドニーで開催されたThe 25th IUPAC ICCE,岩手県盛岡市で開催された日本理科教育学会第68回全国大会,兵庫県神戸市で開催された日本化学会第99春季年会等に参加し,実際に国内外の研究者や教育者と交流して,MSEの研究成果を紹介できたのは,評価に値する. さらに,MSE教材の開発・改良に留まらず,実際に小学生や高校生に行った授業を通して,MSEに関する普及活動を行なえたことも,理科教育,化学教育の視点から有意義であろう.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究は,交付申請書の記載内容に従い,研究を推進させる予定である.研究の推進方策の概要は,下記の通りである. 近畿地区化学教育研究発表会,IUPAC International Conference on Chemistry Education,日本理科教育学会全国大会,日本教材学会研究発表大会,日本理科教育学会近畿支部大会,日本化学会春季年会等に出席して,MSEや生徒主体型学習に関する最新情報を入手する. MSEの研究に必要な器具・試薬を購入する.さらに,MSE教材の開発・改良を継続して行う.オープンキャンパスの模擬授業,SSH特別講義,高校訪問授業,ひらめきときめきサイエンスによる普及・啓発活動も実施する. MSEに関する研究成果を,日本理科教育学会全国大会や日本化学会春季年会等で口頭発表する.さらに,学術刊行物にも誌上発表する.
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Causes of Carryover |
昨年度,シドニーで開催された国際会議の旅費が,当初の予定よりもかなり抑えられたことが挙げられる.国際会議の開催地や開催日は,開催の前年まで未定である場合が多く,旅費(主として航空機代金)の見積りが難しい.また,実験器具の破損・劣化が少なかったことも挙げられる. 研究成果を周知するため,校務に支障のない範囲で,積極的に国内学会や研究会に参加し.その旅費に充当したい.また,本研究に研究協力者として参画している高校教員とも相談して,教材開発や授業実践に必要な器具等にも充当する予定である.
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