2017 Fiscal Year Research-status Report
Global survey of best practices at higher education institutions -Diversification and quality assurance of vocational education-
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17K01146
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
井上 史子 帝京大学, 高等教育開発センター, 教授 (80589945)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 職業教育 / アントレプレナーシップ教育 / 専門職養成 / 教育プログラムの開発 / ファカルティディベロップメント |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、フィンランド、オランダ、シンガポール、日本の各高等教育機関を訪問し、職業教育やアントレプレナーシップ教育の状況について聞き取り調査を行った。おもな訪問大学は、フィンランドはJAMK University of Applied Sciences、Metropolia University of Applied Science、オランダはAmsterdam University of Applied Sciences、シンガポールはSingapore University of Technology and Design、National University of Singapore、Nanyang Technological University、日本は九州大学QRECの各高等教育機関である。 JAMK University of Applied Scienceでは大学における研究開発活動や教育プログラムの外部への提供等について教育開発担当者や質保証担当者にヒアリングを行った。また、当該大学で学ぶ留学生にも学修成果についてのヒアリングを行った。 Singapore University of Technology and Design(SUTD)では、教学担当の副学長よりシンガポールにおける専門職養成の現状について話を聞くとともに、カリキュラム担当者より当大学におけるカリキュラム内容についてヒアリングを行った。SUTDでは工学の専門教育に加え、デザイン思考の授業やHASSと呼ばれる教養科目も組み込んだカリキュラムを設計しているとのことであった。教員のFDについては、授業はティーム・ティーチングで行うためそれが相互研修となり、教育力向上に役立っているとのことであった。なお、シンガポールではすべての大学にアントレプレナーシップセンターが置かれている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度は、おもにヨーロッパや北米の大学を中心に調査を行うことを予定しており、オランダやフィンランドの大学などを訪問し、聞き取り調査を行うことができた。さらには、2年目に予定していたアジア地域の大学のうち、先進的に専門職養成を行っているシンガポールの各大学や、日本国内でアントレプレナーシップ教育を先進的に進めている九州大学にも訪問し、聞き取り調査を行うことができた。 なお、北米や欧州のその他の地域、もしくは豪州等の高等教育機関への訪問調査は、平成30年度以降に実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、シンガポール以外のアジア地域の大学への訪問調査を行う。具体的には、国立台湾大学、台湾交通大学等を予定している。また、初年度に実施できなかった北米の大学や欧州の他地域の高等教育機関への訪問も行う予定である。これまでの聞き取り調査の内容について、録音記録の文字起こしなども行い、報告書の作成や学協会等での発表にも活用する予定である。 なお、フィンランドの大学とは引き続き連携し、日本の専門職大学等でも活用可能な教育プログラムや教員研修プログラムの共同開発の可能性も探ることを検討している。
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Causes of Carryover |
(理由) 今年度実施予定の北米や欧州の他地域の高等教育機関への調査が、訪問予定大学の日程調整の都合等により実施できなかったため。 (使用計画) 平成30年度は台湾の大学への訪問調査に加え、研究代表者は北米もしくは豪州、研究協力者は英国等への訪問調査を予定している。また、これまでの訪問調査での録音記録については業者に依頼し、文字起こし等を行う。なお、フィンランドのJAMK University of Applied Sciencesと共同し、日本の専門職大学等で活用できる教育プログラムや教員研修プログラム開発の可能性も検討する予定である。
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