2018 Fiscal Year Research-status Report
Global survey of best practices at higher education institutions -Diversification and quality assurance of vocational education-
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17K01146
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
井上 史子 帝京大学, 高等教育開発センター, 教授 (80589945)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アントレプレナーシップ教育 / 専門職養成 / 職業教育 / 教育プログラムの開発 / ファカルティディベロップメント |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、イギリス、台湾、日本の各高等教育機関を訪問し、職業教育に関するカリキュラムやアントレプレナーシップ教育体制等について聞き取り調査を行った。おもな訪問大学は、イギリスはアストン大学のアストン・ビジネススクール、台湾は国立台湾大学、国立台湾精華大学、国立台湾科技大学、国立台湾交通大学の4大学、日本は山口大学国際総合科学部の各高等教育機関である。 イギリスのアストン大学では、Learning and Teaching部門のAssociate DeanであるKathy Daniels博士らに、アストン大学でのアントレプレナーシップ教育に関するヒアリングを行った。またアントレプレナーシップに関する研究会にも参加し、参加者へのヒアリングを行った。台湾では、4大学を訪問したが、とくに国立台湾大学(NTU)では、Diana Liu氏(Manager, Global Alliances Section Office of International Affairs)よりNTUにおける教育全般についてヒアリングを行った後、NTUの「D-School@NTU」の施設を訪問し、Meng-Han Chung氏(Resource Coordinator)よりNTUにおけるアントレプレナーシップ教育や施設内の案内をいただいた。山口大学国際総合科学部では、村井礼准教授と受講学生3名、および知的財産センター副センター長である木村友久教授への聞き取り調査を行った。当学部は2015年に設立され、その趣旨からほとんどの授業がアクティブラーニング型で行われるとともに、英語での授業や一年間の海外留学などにより学生が視野を広める機会が多く設定されている。学生への聞き取りでもカリキュラムや授業に対する満足度も高い様子が窺われた。なお「知的財産」に関する授業は必修科目として全学部学科、大学院生に提供されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度は、おもにアジア地域の大学を中心に調査を行うことを予定しており今年度は台湾の国立4大学を訪問することができた(シンガポールは前年度末に前倒しで訪問済み)。また、前年度訪問できなかったイギリスのビジネス・スクールでも聞き取り調査を行うことができた。日本国内では産官学連携を軸に学生のアントレプレナーシップの育成について先進的に取り組みを進めている山口大学の国際総合科学部を訪問し、聞き取り調査を行うことができた。最終年度は、平成30年度に訪問できなかったタイの高等教育機関および日本国内の専門職大学等への訪問調査を実施するともに、調査の最終まとめを行う予定である。 なお、今年度予定していたフィンランドの研究者との共同研究は、遠隔地でもあり、また教育制度やシステム等の違いもあって中々進めることが難しかった。今後は台湾など身近なアジア地域の研究者との連携を目指す予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、助成の最終年度ということもあり、日本の高等教育機関を中心に、都合により訪問できなかったアジア地域の高等教育機関への訪問調査を行う。具体的には、アジア地域ではタイの大学、国内では2019年度より専門職大学として認可を受けた大学等を予定している。 これまでの聞き取り調査の内容について、録音記録の文字起こしなどを引き続き行い、最終報告書の作成等にも活用する予定である。 なお、アントレプレナーシップ教育について、台湾の研究者との共同研究の継続を探るとともに、海外研究雑誌への論文投稿なども検討する。
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Causes of Carryover |
(理由) 年度内に台湾以外のアジア地域の大学にも訪問予定であったが、希望大学との日程調整等の都合により実施できなかったため。 (使用計画) タイの大学への訪問調査を行うとともに、聞き取り調査の音声記録について業者に委託し文字起こしを行う。また、アジア地域の研究者と協力し、研究雑誌等への論文発表も検討する。
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