2017 Fiscal Year Research-status Report
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17K01851
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
宮武 伸行 香川大学, 医学部, 准教授 (30510705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 昭彦 四国学院大学, 社会学部, 教授(移行) (00435075)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 慢性腎臓病 / 座位行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease)における座位行動の意義を明らかにするために、コホート調査(慢性血液透析患者)および横断調査(医療機関受診者、健診機関受診者)で調査を計画し、平成29年度は以下の検討を行った。 A病院、慢性血液透析患者60名において、3軸加速度計を用いて座位行動を正確に評価するとともに、健康関連QOL(EA-5D)との関連を検討した。慢性血液透析患者における平均座位行動(%)は、透析日、非透析日に関わらず約74%で、一般人の(50~60%)に比較して、多かった。座位行動と健康関連QOLとの間には、透析日、非透析日にかかわらず有意な負の相関を認めた。多変量解析で、性別、年齢、透析歴、糖尿病の有無で補正した後も座位行動が健康関連QOLの有意な規定因子であった。慢性血液透析患者では中高強度の身体活動量を増加させることは現実的に難しいことを考慮すると、慢性血液透析患者において、座位行動を減少させることが、健康関連QOLの改善に寄与する可能性が示唆された。また、座位行動を簡便に評価できる方法を検討するため、あわせて、国際標準化身体活動質問票を用いて座位行動も調査した。 また、B診療所では、2型糖尿病患者149名で、テステープ法による蛋白尿の有無、2型糖尿病患者においては微量アルブミン尿の定量を行うとともに、国際標準化身体活動質問票を用いて、座位行動を検討し、健康関連QOL(EQ-5D)の調査を行った。またC医療機関での健診受診者に対する調査準備、一部調査も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画どおり、慢性血液透析患者および医療機関通院中の患者で実際の調査を実施した。また、健診機関での測定準備、一部実施したため、当初の計画通り概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
慢性血液透析患者においては、症例数を増やし、追跡を行い、座位行動と生命予後との関係を明らかにする。さらに、3軸加速度計と国際標準化質問票で同時に座位行動を評価た結果から、慢性血液透析患者における、座位行動の評価法の確認を行う。医療機関通院中の患者では、平成29年度調査した結果解析、考察を行う。また、健診機関での測定を継続実施する。
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Causes of Carryover |
平成29年度は調査を中心に行ったため、計上していた解析専用パソコンの購入が平成30年度になった。平成30年度は引き続き慢性血液透析患者の調査を継続するとともに、健診受診者での調査を行う。また、統計解析ソフトを用いての解析を実施するとともに、平成29年度の一部成果を学術雑誌(英語)に投稿し、その他の成果も国内の学会で発表予定である。
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