2019 Fiscal Year Research-status Report
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17K02251
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
田澤 晴子 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (40737160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤村 一郎 鹿児島大学, 総合科学域総合教育学系, 准教授 (00441717)
平野 敬和 岩手大学, 教育推進機構, 准教授 (10571573)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 大正デモクラシー / インタヴュー / 思想 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度の研究会では、木坂順一郎氏のインタヴューに向け準備を進めた。具体的には6月に木坂順一郎氏論文検討会(鹿児島大学リエゾンオフィス・東京)、7月に木坂順一郎氏インタヴュー(龍谷大学)、9月に木坂順一郎氏インタヴュー記録検討会(鹿児島大学リエゾンオフィス・東京)を実施した。2020年2月には、科研成果報告書のための検討会(鹿児島大学リエゾンオフィス・東京)を実施し、各自で論文作成に向けた準備を進めている。木坂順一郎氏インタヴュ―は次の内容と分担で実施した。 Ⅰ名古屋・京都の学問的環境について・名古屋大学大学院時代の信夫ゼミ、院生の研究会開催などについて(藤村)・京都における「大正デモクラシー」研究の人脈と交流について(平野)、Ⅱ「大正デモクラシー」研究について・革新倶楽部論と「大正デモクラシー」評価について(田澤)、・「大正デモクラシー」崩壊の要因について(田澤)・「大正デモクラシー」と「戦後民主主義」の関係性について(平野)、・マルクス主義と近代政治学をめぐって(平野)、・「大正デモクラシー」の時期区分としての米騒動の意義について(田澤)、Ⅲ吉野作造研究について・吉野作造の軍部批判論に対する評価について(藤村)・吉野作造の民本主義に対する評価について(平野) Ⅳ日本資本主義論争・ファシズム国家論について・日本資本主義論争に対する評価と課題(藤村)・戦後の信夫史学内における絶対主義天皇制論について(藤村)・ファシズム国家論について(藤村)である。 以上より、講座派史学における大正デモクラシー論の様相、京都における研究会の状況、松尾尊兊氏との交流など、貴重な証言をえた。また、かねてより準備してきた飯田泰三氏のインタヴュー記録は同志社大学人文科学研究所『社会科学』49巻4号(2020年2月、解説平野)に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでのインタヴュー調査では、6名の研究者に依頼し、4名の方から承諾を得た。また、その成果については同志社大学人文科学研究所『社会科学』に3名のインタヴュー記録を掲載している。今後研究成果報告書において4名分のインタヴュー記録と各自研究成果をまとめる作業を実施している。2020年2月には各自の研究テーマに関する報告と確認も実施しており、順調にすすめば本年度末に研究成果報告書を上梓できると予想される。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は成果報告書作成に向けて各自研究を進めること、インタヴュー調査によって得られた課題と成果についてまとめる作業を実施する。8月に成果論文報告書の内容検討会を実施する予定である。これまで『社会科学』に掲載してきた記録を掲載するための手続きや、インタヴュー調査の成果と課題についても検討する。2021年3月成果論文報告集刊行予定である。
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Causes of Carryover |
次年度は研究成果の最終報告書を作成する必要があり、そのための諸費用を見込んで本年度分を節約して使用した。次年度については、研究成果報告書の印刷と郵送費に充当する予定である。
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Research Products
(4 results)