2019 Fiscal Year Annual Research Report
Cross phonetic study on prosody of Turkic language
Project/Area Number |
17K02690
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
福盛 貴弘 大東文化大学, 外国語学部, 教授 (00407644)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | トルコ語 / トルクメン語 / アクセント / 音節構造 / イントネーション / プロソディー |
Outline of Annual Research Achievements |
トルクメン語の音調に対する素描を行なった。調査対象は、筆者らが編著した『トルクメン語入門』で収録された音声である。音調については、基本的にはトルコ語に類似しており、単純語では語末が高くなり、複合語では前項末尾が高くなるというアクセントである。後置詞句や対句もトルコ語と同様である。今回確認できた音調の特徴は以下の通りである。(1) 基本的に語末は高くなる。語末が高くならない例外アクセントは、語彙的アクセントとして語頭以外が高くなり、基本的に語末の語声調はあらわれない。(2) 複合語の場合、基本的に前項の末尾が高くなり、後項の末尾は高くならない。(3) 動詞述語は、平叙文、命令文共に動詞語幹の語頭が強く発音され、高くなる。(4) 名詞述語は、自然下降調に従う。(5) 連用形に助動詞が後続すると、前項および後項の語頭が強く発音され、高くなる。(6) 対句となる場合、基本的に前節末尾が上昇調、後節末尾が下降調になる。(7) 後置詞は、前項となる名詞の末尾が高くなり、後項となる後置詞の末尾は高くならない。 ただ、トルクメン語の強さはトルコ語より顕著に聞こえる傾向があるため、この音声学的特徴の精査については、今後の課題となる。
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