2021 Fiscal Year Research-status Report
Cross-linguistic study on articulatory coordination in speech production
Project/Area Number |
17K02692
|
Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
吉田 健二 日本女子大学, 文学部, 研究員 (10279820)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 良子 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (20347785)
坂本 清恵 日本女子大学, 文学部, 教授 (50169588)
宇都木 昭 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (60548999)
新田 哲夫 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (90172725)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 音声の産出 / 子音の連鎖 / 調音器官の相互調整 / 能楽 / 英語 / 日本語福井方言 / 中国潮州語 / 韓国語 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までにすべて収録したMRIによる構音運動の連続撮像データにつき、トレーシングおよび測定作業を実施した。能楽師のデータについてこの作業を完了し、鼻腔について、最大開口度と開口の加速度を算出し、通常の鼻音との比較する作業を実施中である。この成果をもとに論文執筆を実施中である。 いっぽう、MRI撮像データを取得した韓国語話者について、残りの実験(同内容の発話音声のデジタル録音)をする予定であったが、県をまたく移動が制限される期間があまりに長く、実験の実施ができなかったため、次年度に予定を繰り越すことを余儀なくされた。このため、音響情報と構音情報を総合するという研究の最終段階については、今年度進展をはかることができなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
県をまたぐ移動が制限される期間が年度内のほとんどを占めたため、県外の研究者や、過去にデータを取得した被験者の居住地へ移動しての実験計画の実施(おもに音響データの取得)が叶わなかったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまでに取得したMRIによる構音運動の連続撮像データの解析をすすめる。英語話者、韓国語話者、福井方言話者のデータの分析が未完であり、これを完了させる。音響データの分析はほぼ終了しており、残りを完了して、両者の情報を統合した上で知見を総括する。 主な目的は、当初の計画通りで、上記の各言語・方言の鼻音をふくむ子音連続における口蓋帆の開口の時間展開と、口腔の閉鎖との相互調整パターンの比較により、言語間の構音運動の類似・差異を確認する。また、音響データとも対照することで、構音運動パターンの異なりがどのように音響情報に反映されるか、ということについても、知見を総合する。
|
Causes of Carryover |
過去に構音運動データ(MRIリアルタイム撮像)を取得した被験者について、発話音声データを取得する計画の実施がまだであり、これを実施するための旅費および謝礼としての執行が必要である。
|