2019 Fiscal Year Research-status Report
Life-long develpment of lexicon and language processing
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17K02764
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Research Institution | Aichi University Junior College |
Principal Investigator |
杉本 貴代 愛知大学短期大学部, ライフデザイン総合学科, 准教授 (70267863)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 統語発達 / 文法形態素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、レキシコンと言語処理方略の生涯発達について、2歳児から成人までを対象として、国内外の言語話者を対象に実証的研究により明らかにしていくことである。 3年目の本年度は、これまでの研究成果に新たな知見を追加することと、言語発達をより多面的に検討する手法の開発を目指した。幼児対象の縦断研究の三期目の調査を国内で2回に分けて実施した。2歳時点からの縦断的研究によって、複合語処理の発達の方向性を検討することができた。また、これまで使用してきた言語産出および言語知覚の実験的手法に加えて、幼児対象の個別面接法を導入して、語りにおける言語処理とレキシコンの発達的特徴についても検討した。データは現在解析中であるが、実験データを支持する結果が得られつつある。なお、これまでの成果の一部は、国際学会(Cognitive Science Society)にて発表した他、中間報告として、国内の雑誌に論文として投稿した。その他の成果についても現在論文投稿中である。 また、海外での比較研究を実施すべく11月にシンガポールにて予備調査と学術交流を行うことができ、海外の研究ネットワークの構築に着手することができた。しかし、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、2020年1月以降、国内外でのすべての調査を一時見合わせているが、今後の状況を注視しながら、安全かつ適切にに実施できる調査方法の開発も進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、2歳児から成人までを対象に言語の知覚と産出に関する実験を行っているため、調査には研究協力者との接触を完全に避けることが難しいため、現在の新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、2020年1月以降、国内外でのすべての調査を一時見合わせている。また、学会等も同様の理由により中止または延期、あるいは本務校からの渡航見合わせの指示が出されたこともあり、予定通りに進めることはできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の推進においては、遠隔による会議や打ち合わせを実施しつつ、より安全な調査と実験の手法を考案しつつ、今後の状況を注視しながら進めていく予定である。 また、国際学会等もリモートによる参加の方法が提案されてきているため、今後積極的に参加していく予定である。
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Causes of Carryover |
今年度末(2月~3月)に予定していた研究活動がすべて中止または延期となったため、次年度に実施する予定である。これらには、国内外での幼児対象の調査と国際学会出席等が含まれる。
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