2021 Fiscal Year Annual Research Report
Developing and examining the effect of motivational active learning
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17K02912
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
田中 博晃 近畿大学, 薬学部, 准教授 (80441575)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 動機づけ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年は最終年度のため,アクティブラーニング型授業の効果検証を中心に行った。まず日本人大学生1年生20名を対象に,グループワークとプレゼンテーション活動を取り入れたアクティブラーニング型授業を行った。全30回の講義後,授業の感想を問う形式で自由記述形式の質問紙調査を行い,その質的データをM-GTAで分析した。その結果,3つのカテゴリーと各複数のサブカテゴリーが得られた。それらは【アクティブラーニングの効果】(「不安の解消」,「楽しみ・興味」,「交流」,「好意的評価」),【学習内容や授業の進め方の肯定的な影響】(「不安の解消」,「楽しみ・興味」,「分かりやすさ」,「好意的評価」),【オンライン講義特有の要因】(「チャットによるサポートの有効性」「質問のしやすさ」)である。よって学習者の内発的動機づけにつながる「興味や楽しみ」は,教員による授業の組み立てや教授内容に加えて,アクティブラーニングという授業スタイルからも得られることが示された。その結果を踏まえ,日本人大学生1年生22名を対象に同様のアクティブラーニング型授業を行い、「興味や楽しみ」への量的な影響を検討した。具体的には内発的動機づけを知的好奇心,内在化,満足感の3つの観点から,また自己決定理論の有能性と自律性の欲求を測定した。その結果,有能性と知的好奇心,満足感が大きく上昇,また内在化でも上昇が見られた。よって,アクティブラーニング型授業によって学習者の有能性が高まり,英語授業レベルの内発的動機づけが高まることが示された。特に,知的好奇心と満足感が大きく高まったことから,学習事項を自分なりに理解し,それをアウトプットしてプレゼンテーションで活用することで,学習者の知的な好奇心が刺激された結果,動機づけが高まり,満足感が得られたと考えられる。
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