2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of Material for English Tense, Aspect and Adverb --- A Hybrid Methodology for Autonomous Learning ---
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17K02948
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Research Institution | Tokyo Junshin University |
Principal Investigator |
高橋 千佳子 東京純心大学, 看護学部, 教授 (80350528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松谷 明美 高千穂大学, 人間科学部, 教授 (60459261)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 英語時制 / 英語の相 / 英語時間副詞 / 認知言語学 / 英語法助動詞 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は英語時制・相と時間副詞との関係について実践授業とWEBによるテストを行い、自らの教材の優位性を統計的に証明し、ハワイにおいて学会発表を行った。また、相と法助動詞の関係については、コーパス調査を実施して、その結果を大学紀要に論文としてまとめた。 「研究の目的」:類型化された動詞と副詞の文の階層構造における統語上の共起性について日本語と英語の類似点や相違点を検証し、認知言語学におけるグラウンデイングを取り入れた教材と教授法の開発を目指す。日本語では「~ている」が単純相、進行相、完了相、結果相を示す可能性があるのに対し、英語では動詞の類型により、いわゆる「進行形にならない動詞」が存在する。認知言語学では、動詞を「完了の動作」(Perfective Process)と「未完了の動作」(Imperfective Process)に分けて考えており、進行形にならない動詞および通常では進行形にならない動詞であるが、場合によって進行形になることの説明にも、この類型化は有用であると考えられる。また、副詞に関しては、英語時間副詞の中でもstill, yet, alreadyは日本語で「まだ」「もう」に訳されるが、「まだ」は肯定文ではstill, 否定文ではyetを用い、「もう」は平叙文ではalready, 疑問文ではyetを用いるなど、学習者は混乱しやすい。2019年度の研究では、still, yet, alreadyの基本的な意味を吟味して、時間軸と3つの副詞の関係を動画教材で表し、量的な研究によって、その優位性を証明した。そのことから、今年度の研究の目的を達したと考える。
「研究実施計画」:英語副詞と過去時制(単純相・完了相)の実践授業を行い、分析結果を学会で発表するとの研究実施計画を立てていた。しかしながら、現在形の教材作成に手間取り過去形までは実施できていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2017年度から2019年度まで、英語の時制・相と英語時制副詞との関係を日本語との対比を中心に研究し、モデルとなる教材を開発して模擬授業を実施して、その効果を証明してきた。特に2019年度は英語副詞の基本的な意味を映像化して実践授業を実施し、WEBによる調査を行って動画教材の効果を証明した。しかしながら、今のことろは現在時制の教材開発に留まり、過去時制については着手していないため、やや遅れていると評価せざるを得ない。理由としては、英語の場合、過去単純相と現在完了相との棲み分けがあり、時間副詞も加わると研究の幅が広がりすぎるため、現在時制に焦点を絞って研究を進めるのが現実的であると考えたからである。 2020年度が研究の最終年度となることから、現在時制に絞って研究をまとめたい。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は6月にヨーロッパのクロアチアで開催される国際学会にて口頭発表の機会を得ていたが、新型コロナウイルスの影響でVirtual発表となった。会場でのフィードバックは得られないものの、研究成果をファイル提出という形で発表し、発表要旨および発表要綱も出版できる運びとなっている。2019年度の研究では量的研究であったが、2020年度は学生のアンケートに着目した質的調査も実施し、英語時間副詞が、学生の時制・相を選ぶ判断にどのように影響を与えたのかに焦点を絞って調査する。今年度が最終年度であることから今までの研究成果をまとめて教材として出版したい。
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