2020 Fiscal Year Research-status Report
日本人韓国語学習者の話し言葉に対する韓国人評価の研究
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17K03014
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Research Institution | Prefectural University of Kumamoto |
Principal Investigator |
崔 文姫 熊本県立大学, 文学部, 准教授 (00599467)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 韓国語学習者 / 話し言葉 / わかりやすさ / 母語話者評価 / 評価観点 / 印象形成 / 評価の因果関係 / 第三者評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本人韓国語学習者の発話に対して韓国語母語話者がどのように評価するのか、また、その学習者の言語運用に関する評価と韓国語学習者に対して韓国語母語話者が抱く印象にどのような関係があるのかを明らかにすることを目的としている。そのため、これまで、学習者の発話に関する評価項目の作成、学習者のストーリーテリング発話(音声データ)をもとにした「わかりやすさに関する評価」調査、さらに、学習者のインタビュー発話(映像データ)をもとにした評価調査(量的調査)を実施してきた。 今年度は、学習者のインタビュー発話を用いて行なった評価調査で得られた母語話者(韓国人大学生)データをもとに、さまざまな統計手法を用いて分析を試みた。本研究の目的などと照らし合わせながら、現在分析を続けている途中であるため、まだその成果などを外部に向けて発信できていない。 本研究の当初の計画では、韓国人大学生のような一般の母語話者のみならず、韓国語の専門家である教師なども対象にし、学習者の発話に関する評価調査(量的調査)を実施する予定であった。だが、新型コロナウイルスの影響で韓国の協力先(関係機関)との調整がうまくいかず計画通り進めることができなかった。そのため、本研究全体の目的とは少しずれが生じており、現在は、これまで得られたデータと知見をもとに分析と考察を深めているところである。 2021年度は本研究の最終年度であるため、更なる分析と考察を綿密に行ない研究成果をまとめたいと考える。また、積極的に、研究成果の発表をしていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度は、昨年度韓国で実施した評価調査のデータをもとに分析・検証を行い、その結果を学会などで積極的に発表することを目標としていた。だが、現在まだ分析が終わっておらずそれができていない。また、可能であれば韓国人韓国語教師を対象に追加調査を実施したいと思っていたが、それも新型コロナウイルスの影響で断念せざるを得ず、結局調査ができなかった。そのため、研究計画全体に少しずれが生じており、進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度(2021年度)は本研究の最終年度であるため、これまでのデータをもとに分析と検証を重ね、日本人韓国語学習者の発話に関する韓国語母語話者の評価観点(基準)と評価の因果関係を明らかにする。ともに、その成果を学会などで積極的に発表していく。
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Causes of Carryover |
本年度は新型コロナウイルスの影響で研究計画が予定通り進まず、韓国での追加調査や学会への出張も全然できなかったため、かなりの予算が残る結果となった。本研究は、研究期間そのものを2021年度まで1年間延長しており、今回生じた残額(242,632円)については、2021年度の研究遂行のため使用する予定である。
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