2017 Fiscal Year Research-status Report
近世大名家臣家史料の共同分析-多久家史料の読み直しを中心として-
Project/Area Number |
17K03095
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小宮 木代良 東京大学, 史料編纂所, 教授 (90186809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 孝之 東京大学, 史料編纂所, 教授 (30170757)
及川 亘 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (70282530)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 大名家臣家文書 / 佐賀藩 / 近世前期 / 多久家 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、佐賀藩家臣多久家文書の共同研究を行うため進められてきた共同研究(東京大学史料編纂所共同利用・共同研究拠点における特定共同研究経費 2014年度~2017年度)が終了するにあたり、それを継承発展させていくことを目的として、当該共同研究の最終年度にあたる今年度から開始された。 本年度の実施計画においては、次年度からの多久家文書読み直し開始のための準備として、1.データおよび分析結果共有のための環境の検討および整備、2.関連する他の大身家臣家史料群の検討と調査を掲げていた。 このうち、1.については、検討の結果、次年度からのメンバー間の分析データ共有システムとして、TeamFileASPを導入することとした。このシステムは、前述の先行する共同研究におけるシステムと近接するものであり、これにより、新旧の研究の連続性をスムーズにすることが可能である。また、2.については、研究協力者の協力も得て、佐賀県立図書館所蔵の坊所鍋島家文書の史料画像の整理と未活字分の分析に着手した。坊所鍋島家文書は、多久家文書とほぼ同時期の佐賀藩前期史料を多く含んでおり、多久家文書の年次比定作業にとっても、非常に重要な史料である。また、同様の大規模近世大名家臣家史料を有する伊逹家文書についても、『仙台市史資料編』を購入し、情報を補った。 また、あらたに研究協力者1名の多久における研究会への参加も行い、来年度からの共同研究体制の強化をはかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本格的な研究の進行は、次年度以降であり、今年度は、そのための環境の整備を進めた。次年度からのウェブ上のデータ共有は、見通しをつけることができ、また関連する他の史料群についての情報整理も可能な限りすすめることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、多久および東京における研究会形式での集中的な史料分析作業と、ウェブ上の共有フォルダを通しての連続的な分析情報のやりとりを通じて、多久家文書読み直しによる、年次比定を中心とした成果を蓄積し、それを公開可能なかたちにまとめることを目指す。公開においては、紙媒体の報告書の形式のみならず、最終的にはウェブ上での公開も目指す。また、適宜、多久の地元におけるシンポジウムも行う。同時に、関連する大名家家臣家文書の調査によって、多久家史料分析のための関連情報の入手と、将来の研究の展開可能性の検討を行う。なお、今年度の検討の結果、次年度以降のデータ共有のための経費が、当初の見込みより若干かかることになったため、今年度経費のうち、未使用分を多めにとり、次年度以降に備えることとした。
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Causes of Carryover |
本研究は、佐賀藩家臣多久家文書の共同研究を行うため進められてきた共同研究(東京大学史料編纂所共同利用・共同研究拠点における特定共同研究経費 2015年度~2018年度)が終了するにあたり、それを継承発展させていくことを目的として、当該共同研究の最終年度にあたる今年度から開始した。したがって、両研究の継目としての本年度の実施計画においては、次年度からの多久家文書読み直し開始のための準備として、1.データおよび分析結果共有のための環境の検討および整備、2.関連する他の大身家臣家史料群の検討と調査を掲げていた。 このうち、1.については、検討の結果、次年度からのメンバー間の分析データ共有システムとして、TeamFileASPを導入することとした。このシステムは、前述の先行する共同研究におけるシステムと近接するものであり、これにより、新旧の研究の連続性をスムーズにすることが可能である。2.については、坊所鍋島家文書の以前より入手済みの史料画像の整理と未活字分の分析に着手した。1.および2.の課題ともに、今年度において費用はほとんど発生しなかった。また、1.のシステムを次年度から導入することにより、およそ年間十一万余の費用が発生する。したがって、今年度の未使用額分をそれに当てる予定である。
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Research Products
(6 results)