2017 Fiscal Year Research-status Report
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17K03227
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Research Institution | The Paleological Association of Japan, Inc. |
Principal Investigator |
石井 清司 公益財団法人古代学協会, その他部局等, 客員研究員 (60768901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植山 茂 公益財団法人古代学協会, その他部局等, 客員研究員 (00106642)
高橋 照彦 大阪大学, 文学研究科, 教授 (10249906)
山田 邦和 同志社女子大学, 現代社会学部, 教授 (30183685)
網 伸也 近畿大学, 文芸学部, 教授 (60708048)
白石 純 岡山理科大学, 生物地球学部, 教授 (70434983)
市川 創 公益財団法人古代学協会, その他部局等, 客員研究員 (80372134)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 平安時代 / 緑釉 / 多分野協働型研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
【(A)既往の発掘成果の詳細な再調査】については、石井(研究代表者)を主担当、市川(研究分担者)を副担当として実施した。具体的には、(公財)古代学協会が発掘調査を実施した石作窯について、遺物実測や器種構成比率の算出などの基礎整理と、それらをもとにした操業年代の再検討などを進めた。その検討状況については、平成29年12月23日(土)に専門家による検討会を実施し、検証を行っている。また緑釉陶器生産における特色である小型窯については、 近年の良好な類例を踏まえた検討を行うとともに、亀岡市における小型三角窯の再現実験へ参画したことの知見も活かして、検討を進めた。石井は、上記の諸検討をもとに「緑釉陶器生産の再検討 : 平安京近郊窯を中心にして」と題した論文を公表した。 【(B)緑釉陶器と緑釉瓦の総括的比較検討】については、研究分担者である網・植山・高橋を中心として実施した。平成29年度は、瓦陶兼業窯と評価されている大阪府吹田市所在の吉志部瓦窯出土遺物について、未報告資料を含めた綿密な調査を実施した。その結果、従来知られていなかった知見を得ることができている。 【(C)理化学的分析の推進と方法論の検証】については、研究分担者である白石を中心として実施した。平成29年度は基礎データの収集に努め、京都府所在の栗栖野・灰方窯跡、滋賀県所在の春日北窯跡・作谷窯跡について、蛍光X線分析による分析を実施した。 【(D)協働型研究会の開催】については、研究分担者である山田を中心として企画し、3回の研究会を実施している。 【(E)研究成果の公開】については、研究成果を公開するためのホームページを公開し、研究成果の公開の発信、および社会還元を図っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画に対し、ほぼ遅れなく進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究に遅れが出ないよう、常に研究計画を参照しながら推進するようにする。また参画する研究者間の意思疎通や議論をより活発に行いたいと考えている。
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Causes of Carryover |
当初予定していた旅費の執行が、調査先の都合により延期になったことなどによる。次年度において再度日程を調整し、執行する予定である。
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Research Products
(6 results)