2018 Fiscal Year Research-status Report
The Rise and Fall of Liberal Parties in Japan, Korea, and Taiwan
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17K03534
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
新川 敏光 法政大学, 法学部, 教授 (30216212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安 周永 龍谷大学, 政策学部, 准教授 (10612393)
林 成蔚 常葉大学, 法学部, 教授 (20322787) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | リベラル政党 / 日韓台の比較研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本の民進党(旧民主党)を、韓国の「ともに民主党」および台湾の「民主進歩党」と比較研究することによって、日本におけるリベラル勢力の低迷の理由について明らかにし、再生の可能性を理論的に検討することである。本研究では、欧米的モデルを一つの準拠枠として、日韓台のリベラル政党の特徴を歴史的政策的に比較検討する。それによって、三カ国のリベラル政党がおかれている共通点と相違点を浮き彫りにする。そのために、研究2年目である今年度は、研究実施計画に従って、2回の研究会と1回の海外調査を行い、当初の計画以上の成果を得ることができた。 2回の研究会では、台湾の民進党の福祉政策に関する動向を知り、政党組織からみて日本におけるリベラル政党が低迷している理由を日本のパターナル・デモクラシーという特徴から議論した。9月の韓国の調査では、「ともに民主党」の議員、政党研究の専門家、キャンドルデモの主催メンバー等にインタビューを行った。その結果、韓国で政権交代が可能になった市民運動の広がりや政党組織、戦略について大きな知見を得た。 また立命館大学で2019年2月13・14日に行われた福祉レジームの変化に関するワークショップでは、日韓台の福祉レジーム変容に関して英語で報告を行った。ここでは単に日韓台の比較ではなく、先進諸国から見た三ヵ国の共通性を明確にすることができた。 以上のように、本研究は着実に進められており、その成果も着実に挙げられている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究実績でも述べたように、2回の研究会と1回の海外調査を行い、日本の政党政治の低迷については、パターナリズムデモクラシーという概念を用いて分析した研究代表者の新川敏光の単著『田中角栄―同心円でいこう』が出版されており、研究分担者の安周永は「なぜ日本のリベラル政党は低迷しているのか―韓国との比較の視点から」という論文を刊行している。
以上の理由から当初の計画以上に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまで行ってきた台湾調査、韓国調査をもとに、日韓台三国の比較分析を行う。その成果については、学会報告や雑誌論文等で積極的に発表していく。
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Causes of Carryover |
三年目の予算は申請額よりも相当程度減額されているため、3年目の研究計画を実行するために、繰り越している。
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Research Products
(3 results)