2019 Fiscal Year Annual Research Report
Gender and International Politics: Political Dynamics of War, Democracy and Human Rights
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17K03596
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
竹中 千春 立教大学, 法学部, 教授 (40126115)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 政治学 / 国際関係論 / グローバル・イシュー / ジェンダー |
Outline of Annual Research Achievements |
3年間を通じて体系的な理論構築と南アジアの事例分析、とくにインドを中心に国際紛争・民主主義・ナショナリズムとジェンダーの関係性について、歴史的かつ共時的な調査と分析を行った。カシミール、アフガニスタン、ネパールといった南アジアの紛争地域と1990年代に国際社会に新たなジェンダー分析を投げかけたボスニア紛争の事例と紛争後社会の動向を比較しつつ、分析した。本研究の第3年度として、以下の調査・研究を実施し、成果のとりまとめを行った。 (1)2019年4月下旬~5月初め、インド総選挙における女性の政治参加と主体性を対象に、現地調査を実施した。主要政党の選挙活動、有権者の意識調査、社会運動に注目して、専門家へのインタビュー調査と市町村におけるフィールド調査を行った。その成果については論文にまとめ、研究報告を行った。 (2)ジェンダーと武力紛争についての理論化をめざし、これまでのボスニア紛争と紛争後社会についての調査を土台に、論文をまとめ、日本国際政治学会ジェンダー分科会にて報告した。この論文は、2020年度中に単行書の収録論文として刊行される。 (3)フィリピンのアテネオ・デ・マニラ大学カリーナ・ヴァラスコ(2019年4月)、デリー大学名誉教授アチン・ヴァナイク(11月)、The Wire特別編集委員パメラ・フィリポーズ(11月)の研究報告会などを開催し、アジア政経学会秋季大会(南山大学)でも議論を重ねた。 (4)国際関係論とジェンダー・移民研究に携わるKhatharya UM(Professor, University of California, Berkeley)教授とともに、Civil Society in East Asian Space(Routledge, 2021 forthcoming)を編集し、アジアの市民社会・ジェンダー・国際政治を論じる章についての執筆を進めてきた。
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