2019 Fiscal Year Research-status Report
Test for the existence of moments
Project/Area Number |
17K03656
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
人見 光太郎 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 教授 (00283680)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 逐次検定 / 時系列 / 単位根 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続いてAR(1)の時系列データに単位根が存在しているかどうかの検定の研究を行ない、停止時間とARパラメータの推定量の漸近的な同時密度関数を Bessel Bridge の理論を使って導出した。 また、通常単位根の検定に使われる Dickey-Fuller 検定と逐次単位根検定の比較を行ない、Dickey-Fuller 検定の検出力は標準正規分布の分布関数を使って比較的簡単に導出できることを示した。 AR(p)の和分過程に関しては停止時とパラメータの推定量を使って和分次数を検出する方法を研究した。通常の経済データでは2より大きな和分次数は観測されないために和分次数の最大を2として、和分次数が高いほど停止時が短いことを利用して、また検出力を高くするためパラメータの推定量も用いた多段アルゴリズムを使った和分次数の検出方法を提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
逐次解析を使った単位根検定の性質を研究してきたが、AR(1)の場合の理論的な結果をAR(p)にまで拡張することができ、また停止時とパラメータの推定量の漸近的な同時密度関数も導出することができた。 また、和分過程にも拡張して和分次数が0,1,2の場合の正規化した停止時の分布を求めることもできた。 逐次解析を使わない通常の Dickey-Fuller 検定との比較も行ない Dickey-Fuller 検定の検出力が逐次解析を使った単位根検定の分布を通して標準正規分布を使って計算できることも示せた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまではAR時系列の逐次解析を使った単位根検定を考えてきたが、今後を分岐過程のパラメータが1を超えるかどうかの逐字的な検定を開発したい。これは新型コロナウイルスの感染など感染病の患者数が爆発的に増えるかどうかに対応している。そのために逐次的に毎日新しいデータが得られるような状況でできるだけ早く爆発的に増える状況かどうかを検出する方法の開発につながる。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染増加のため、3月に予定していた横浜出張に行けなくなったため。これは府県間の移動が自由になってから横浜国立大学の永井教授との研究打ち合わせのために、横浜国立大学への旅費に使う予定である。
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