2018 Fiscal Year Research-status Report
遷移方程式を特定化しない状態空間モデルの推定について:株価変動を例にとって
Project/Area Number |
17K03657
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷崎 久志 大阪大学, 経済学研究科, 教授 (60248101)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | AIDS / 消費者トラブル / 消費者意識基本調査 / 家計行動 / ブートストラップ法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,2016年実施の消費者庁「消費者意識基本調査」調査票を用いて、消費者事故・トラブルに影響を与える要因を分析した。プロビットモデルを用いた分析の結果、購買時において「衝動買いする」、「強く勧められると断れない」、「インターネットサイトまたはSNSから知識・情報を得る」という傾向を持つ人は消費者事故・トラブルに遭いやすく、「実際に現物を見て商品を確認してから購入する」、「生活に満足している」、「同居人がいる」という人は消費者事故・トラブルに遭いにくいという結果が得られた。また、これまで指摘されてきたような、「未成年は消費者知識が乏しいにもかかわらず、衝動性や好奇心から商品を購入するため、他の世代よりも消費者事故・トラブルに遭いやすい」という関係が観察されるかどうかを調べたが、このような事実は観測されなかった。他方で、「インターネットサイトまたはSNSから知識・情報を得る高齢者」が消費者事故・トラブルに遭いやすい傾向にあることが分かった。これらの内容を,下記の論文にまとめることができた。 ・「消費者事故・トラブルに関する統計分析:「消費者意識基本調査」調査票データを用いて」(吉川純平,谷崎久志),消費者行政新未来創造オフィス,消費者行政新未来創造ディスカッション・ペーパー・シリーズNo.001,2018.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
十分な研究成果が上がっている。しかも,研究報告を通して啓蒙的な活動も行っている。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後も今年度と同様に研究を遂行する予定である。特に,次年度は非線形フィルタの推定方法の開発を中心に行うことを考えている。同時に,応用例として,株 価の実証分析を行う。
|