2018 Fiscal Year Research-status Report
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17K03790
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| Research Institution | Kwansei Gakuin University |
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Principal Investigator |
上村 敏之 関西学院大学, 経済学部, 教授 (00328642)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金田 陸幸 尾道市立大学, 経済情報学部, 講師 (50782083)
足立 泰美 甲南大学, 経済学部, 准教授 (80734673)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 税 / 社会保障 / エージェントベースドモデル / マイクロシミュレーション |
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| Outline of Annual Research Achievements |
研究実施計画の通り、平成30年度は平成29年度と同様に、準備作業に充てる期間であった。第一に、エージェントベースドモデルによる分析については、平成29年度に利用した専用ソフトNetlogoだけでなく、別ソフトartisocの習熟にも時間をかけた。平成30年度は、主にartisocを用いて、エージェントベースドモデルによる日本の人口・世帯数の推計を進めてきた。まだモデルは細部を構築中ではあるが、ある程度は日本の将来の人口・世帯数を推計できるモデルを完成させることができた。この作業は、分担研究者である金田陸幸（尾道市立大学経済情報学部・講師）との共同で進めている。この分野は、2010年代になって海外では盛んに研究がなされるようになったが、日本ではほとんど行われていない。これが完成すれば注目される研究になると考えている。第二に、マイクロシミュレーションについても、金田講師の協力によって、厚生労働省『国民生活基礎調査』の個票データの利用申請を行った。今後、申請が下りれば個票データを利用できる。また、分担研究者である足立泰美（甲南大学経済学部・准教授）の協力で、財務省『法人企業統計』の個票データを入手し、マイクロシミュレーションの分析のための準備を行った。これまで、家計の個票データによるマイクロシミュレーションは、ある程度の研究の蓄積があるが、企業の個票データによる分析は初めてである。現在は、データの整理作業を行いながら、どのような分析が可能かを検討している。なお、平成30年度の研究実績は、書籍2冊を公刊した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画の通り、平成30年度は平成29年度と同様に、準備作業に充てる期間であった。エージェントベースドモデルによる分析においては、専用ソフトであるNetlogoだけでなく、別ソフトのartisocも扱えるように準備を進めている。個票データの申請については、金田講師との連携により、厚生労働省へ『国民生活基礎調査』の個票データの申請を済ませた。今後、許可が下りれば、個票データをもとにした分析を行うことができる。
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| Strategy for Future Research Activity |
研究実施計画の通り、平成31年度（令和元年）も、引き続き準備作業に充てる期間とする。エージェントベースドモデルについては、日本の人口および世帯数を推計するモデルの構築が進みつつあり、現時点のモデルによる分析結果を6月の生活経済学会で報告する予定である。これまでの人口・世帯数の推計では、個々の世帯において、どのような家族構成が実現するのかの推計ができなかったが、我々の研究ではそれを明確にできることが貢献である。秋の学会シーズンでも、たとえば要介護者の発生確率を導入することで、社会保障の一分野である介護を扱うことができるよう、モデルの拡張を進める予定である。エージェントベースドモデルによる日本の人口・世帯数の推計の実施には、シミュレーションスタート時にベースとなる日本の人口・世帯のデータが必要になることから、『国民生活基礎調査』の個票データをエージェントベースドモデルによる分析にも利用する予定である。
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| Causes of Carryover |
本研究を申請した段階では予期できなかったのだが、研究代表者の学務が想定を越えて多忙になったことから、平成30年度に実施予定だった研究打ち合わせや調査を、いくつか実施できなかった。平成31年度以降については、研究分担者に打ち合わせと調査の実施を依頼し、研究代表者についてはアルバイトを雇用することなど、研究を進捗させるために対応する予定である。
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