2019 Fiscal Year Annual Research Report
The Characteristics of IPOs and Corporation in Islamic Countries of ASEAN
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17K03882
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
鵜崎 清貴 大分大学, 経済学部, 教授 (20232811)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | IPOs / MACAR / マレーシア / 資金調達 / 新規株式公開 / イスラム法準拠企業 / 非イスラム法準拠企業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,今日発展著しい東南アジア地域のイスラム諸国(マレーシア,インドネシアそしてシンガポール)におけるイスラム法準拠企業(Shariah-compliant company)(イスラムの伝統的企業)と非イスラム法準拠企業(Non-Shariah-compliant company)(従来の日米欧型企業)とを比較することにより,当該地域のイスラム諸国の新規株式公開(Initial Public Offerings: IPOs)のアンダープライシングとアンダーパフォーマンスの発生を確認し,その原因を明らかにすることである。また,それにもとづく当該地域のイスラム企業の特性と資金調達行動も明らかにするものである。日本や欧米をはじめとする従来の欧米型の企業の新規株式公開(IPOs)についての研究は盛んにおこなわれているが,イスラム諸国における新規株式公開(IPOs)についての研究は,世界中でほとんど行われていない。 Bakar, Rosbi and Uzaki (2019)において,マレーシア証券取引所に2014年と2015年に新規株式公開(IPO)を行った17社の長期的なパフォーマンスを分析した。市場調整累積異常リターン(MACAR)を用い,新規株式公開のパフォーマンスを分析した。同時に,Shapiro-Wilk正規性テストを用い,データの正規性も確認した。17社のシャリア準拠企業のMACAR値は-46.0024%であった。したがって,IPOを発行した企業よりも市場のパフォーマンスが優れていたことを明らかにした。 しかしながら,これらの分析は,マレーシアだけであり,研究対象の数が限られていた。そのため,今後他のイスラム諸国,例えばインドネシアやシンガポールのIPOsについて分析したいと考えている。
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