2017 Fiscal Year Research-status Report
Uncertainty in Knowledge Creation Processes: The Role of Diversity to Increase Social Impact
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17K03969
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
七丈 直弘 東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 教授 (30323489)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 計量書誌学 / イノベーション / 多様性 / 社会インパクト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究を開始するにあたり、注目すべき研究テーマ(ライフイノベーション領域、先端マテリアルサイエンス領域、ロボティクス領域など)を特定し、その各々について研究開発を先導する研究者10名程度に対してヒアリングを行った。ヒアリングの結果と文献調査を総合し、各種データベース(特許データベース、論文データベース)から対象領域を抽出するための手法を考案し、研究開発データの収集を行った。 特許データに関しては、世界の特許情報については欧州特許庁(EPO)が編纂を行っているPATSTATを用い、特に日本の特許データについてはPATOLISやIPDLを基に分析対象データの取得を行う。特許データにおいて大学研究者は単なる個人名のみで記載されているケースが多いことから、JDreamIII(論文データベース)、J-Global(研究者データベース)を利用して名寄せ・突合を行った。 論文データに関しては、Web of Scienceを用いて研究領域の特定を行った後、手作業で論文データベースからダウンロードした書誌データを基に、データベースを構築した。 ファンディングデータについては、JSTが構築するファンディングデータベース(FMDB)や科研費データベース(NII)などのデータを取得し、上述の特許データや論文データとの突合(同一人名や同一研究課題の異なるデータベース間での同一性の担保)を行うためデータ整理を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
分析のために必要となる書誌情報の収集は順調に進んでいるものの、次のステップに相当する「科学知識生成プロセスの把握」を開始するには至っておらず、若干進捗が遅れている。だが、論文サーベイは進んでおり、データ基盤が整備された後には、速やかに分析を開始できる見込みであるため、次年度以降に遅延が累積することはないと予想される。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、計量書誌分析手法を活用することにより、組織の研究開発戦略の推移について解析を行う。また、その解析の結果、社会的要請の変化に応じて、組織の研究開発戦略が変化しているかどうかを調べ、最終的には社会インパクトを考慮した研究開発戦略の在り方について含意を得る予定である。
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Causes of Carryover |
分析の対象となる書誌データの調達を外部調査機関に委託するのではなく、自ら手作業で行った結果、情報取集にかかる役務費が大幅に削減されている。この効率化によって生じた余剰は、今後の分析作業の強化に用いる。特に、文献調査・海外調査を増強することで、当該領域の研究および実務の趨勢について把握する。
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