2019 Fiscal Year Research-status Report
Uncertainty in Knowledge Creation Processes: The Role of Diversity to Increase Social Impact
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17K03969
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
七丈 直弘 東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 教授 (30323489)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 社会インパクト / 科学技術イノベーション / イノベーション化 / 政府開発投資 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、科学技術による社会的インパクトの分析を定量・定性の両面から総合的に行うことを目標としている。これまでの分析では、科学技術分野の領域単位(例えば、光触媒、自律ロボティクス、セラミックス基複合材料など)でテーマ設定を行った上で各種の分析(論文分析・特許分析・社会インパクト分析)を行ってきた。本年はこれまでのアプローチを補完する手法として、社会課題を起点として領域設定を行い、科学技術によって得られる社会的インパクトの測定を対象とした分析を実施した。国連開発投資会議によるAAAA(アディスアベバ行動目標)は現在のSDGsの基本となる世界合意であり、その中では科学技術による持続可能な開発の実現が目標として掲げられている。本年は、これに関連した取り組みとして国連によるSTI for SGDs、各国開発庁による科学技術を活用した持続可能な開発への取り組み、日本における取組を分析し、社会インパクトを高めるための指標(科学技術に関する政策マーカー)の実現可能性について考察を行い、その導入手法について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
社会インパクトを社会課題を起点として考察を深めることを開始した。これは、従来の技術主導の視点を補完する視点であること、研究としても従来取組が薄かった領域であり、解決すべき課題も多く判明し、当該課題の成果を高めるうえで大きな進展があった。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19の影響があり、外国でのヒアリングや研究発表に支障が出ているが、文献調査やオンラインでのヒアリングによって代替させることで支障なく研究を進めたい。また、社会インパクト投資に関して、近年市場が大きく拡大し、社会からも注目を集めているため、追加的調査を行うことで成果を高めていきたい。
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Causes of Carryover |
旅費については、当初計画していた外国出張が国際的な情勢の変化によって取りやめとなった関係で支出額が大きく減少した。また、それにともないその他経費も削減された。また、人件費についてはこれまでの業務委託によって研究補助者を雇用していたが、これを取りやめたため支出が減っている。減額した分については、研究補助者への謝金、論文校閲費として使用する。
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