2018 Fiscal Year Research-status Report
東アジアにおける商人家族の様相と理論展開に関する研究
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17K04016
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Research Institution | Yamanashi Gakuin University |
Principal Investigator |
張 華 山梨学院大学, 経営学部, 准教授 (10580756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
侯 聡聡 九州産業大学, 商学部, 准教授 (00613465)
渡邉 孝一郎 九州産業大学, 商学部, 准教授 (60616671)
松田 温郎 山口大学, 経済学部, 准教授 (60632693)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 人的ネットワーク / 商人 / 小売業 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、2017年度に引き続き、東アジアにおける商人家族の様相を明らかにしていく際に踏まえなければならない様々な環境要因や家族内部要因などについて情報収集を行った。これは今後の比較研究や実証研究の基礎となるものだと考えられる。 具体的には、主に日本、中国、台湾の商人を中心に、彼らを取り巻く経済的、社会的、政治的、文化・習慣的、情報技術的環境について、新聞、雑誌、インターット記事を用いてその現状と今後の動向を探った。また、中国や台湾、韓国を訪れた際には、それぞれの国や地域で行われている商人活動を可能な限り詳しく観察し、商人活動の国際比較研究に役立ちそうな商業上の共通点や差異を洞察することができた。 中国において、世界最大の小物商品卸を行っている「義烏小商品城」を訪れ、髪飾りや首飾りなどのアクセサリーをメインに扱う、世界のバイヤーが集まる第1区域を重点的に調査したとともに、第5区域で展開されている自動車・バイク部品販売について、店主の劉さんから詳しく話を聞くことができた。義烏のケースは、なぜ温州商人が、地元温州を離れ家族で外地に移転することを説明するうえで非常に役にたつ事例である。これは、地域性に拘る日本の商人と異なる点である。 これらの情報収集によって、今後の比較研究及び実証的研究の方向性を示すヒントを得ることができた。主な研究成果にはなっていないが、今後の研究成果へとつながるものだと期待している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2018年度について、研究代表者と研究分担者が、事前に決められた役割分担に基づき、中国、日本、台湾において、商人家族とそのビジネス活動について、計画通りにフィールドリサーチを行った。 また、研究の理論的枠組みの構築についても、商学関連分野の文献レビューを通じて、先行研究を精査することができたので、平成31年度の研究継続につなぐことができると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、2021年度の日中韓の三ヶ国比較調査を行うために、理論的枠組みを精緻化したうえで、質問票を作成し、具体的な調査手順や日程を決定し、質問票の配布・回収、分析を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
研究分担者の配分金額が少ないため、単年度で海外調査を行うのに限界が生じている。2019年度に、研究分担者が中国、韓国で研究調査を行うようにするために、次年度使用額が生じてるのである。
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Research Products
(2 results)