2020 Fiscal Year Research-status Report
Application of non-financial indicators in Small and Medium Enterprises -Achieving Corporate Value and Sustainability-
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17K04037
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
青木 雅明 東北大学, 経済学研究科, 教授 (90202473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間普 崇 関東学園大学, 経済学部, 教授 (10438749)
松田 康弘 東北大学, 経済学研究科, 准教授 (70451507)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 中小企業 / 非財務指標 / BSC / ベイズ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はBSC(Balanced Scorecard)のフレームワークで中小企業における非財務指標についてBayesianアプローチを用いて分析しようとするものである。2018年末に研究代表者である青木雅明は、脳梗塞で病院へ入院し、それ以降、当初予定されたペースで研究を進めることが難しくなった。このため、2019年3月に科学研究費助成事業補助事業期間延長申請書を提出し、その結果、研究期間の延長が認められ、研究期間は平成29年度から令和2年度までとなった。令和元年の研究についても、研究代表者の体調回復が遅れ、平成30年度に提出した実施状況報告書通りに研究を進めることはできず、予定されたパイロットスタディを進めることはできなかった。令和2年はコロナが流行し、学会や研究会の開催も制限され、予定していた報告などを行うことはできなかった。 本研究の目的の1つは、会計領域の実証分析で利用可能なBayesianアプローチに基づく分析モデルを構築することである。研究プロジェクトの遅れに鑑み、令和元年は、分析モデルの構築に焦点を当て、Bayesianの基礎理論を研究する方向へと舵を切り、基礎研究に多くの労力を費やした。その結果、統計解析ソフト (R)を用いた分析ツールを開発することができたが、学会発表や論文という形で公表は行えなかった。ただし、令和2年度中の研究により、logitモデルを用いたパラメータ分析のモデルにについて応用の目処がたった。なお、共同研究者については、当初の予定通り、基礎的な研究に従事したが、実際のデータを用いた統計分析やモデル分析を行うことはできなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和元年については、科学研究費助成事業補助事業期間延長申請が受理されたため、データを用いた実証分析にはほとんど行われなかった。令和2年については、コロナ禍の影響を受け、学会や研究会における報告はほとんど行われなかった。ただし、令和2年度中にベイズ・モデルに関する基礎的研究を進め、実証分析の中で用いる具体的なモデルを構築することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の1つの目的は、ベイズ的なアプローチを会計領域における実証分析へ適用するためのモデル構築を目指すことである。現状を客観的に振り返った場合、当初の予定より遅れていることは否めない。そこで、研究の進捗が遅れたケースに関して申請書でも書いたように、実際のデータを用いた分析については分析モデルを構築してから取り組むこととした。現時点において、非財務指標と企業価値との関連性を識別するための分析モデルについてアイディアを得ることができた。今年度については、この分析モデルに実際データ(財務・非財務データ)をインプットし期待した結果が得られるかどうかを確認していく予定である。
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Causes of Carryover |
令和1年度は科学研究費助成事業補助事業期間延長申請書が認められたため、実質的にほとんど研究活動を行うことができなかった。また、令和2年度においてもコロナ禍の影響で学会活動を行うことはできず、予定した研究活動を行うことはできなかった。ここで示される残額は、 本来、令和2年度のための予算であるが、令和3年度における研究活動のために利用する予定である。
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