2022 Fiscal Year Annual Research Report
Gender and Regional Migration from/To Rural Areas
Project/Area Number |
17K04129
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
水垣 源太郎 奈良女子大学, 人文科学系, 教授 (10294274)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 地域移動 / 人口移動 / ジェンダー / 女性 / 地域労働市場 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、従来十分に検討されてこなかった人口の地域移動とジェンダーとの関連を経験的に明らかにすることを目的として、当初2017年度~2019年度に実施する予定であったが、2019年度は不測の本務先業務に忙殺されたため、補助事業期間の延長を申請し承認された。しかしながら2020年度、2021年度は新型コロナウィルスの拡大に伴う教育業務の急激な増大により、補助事業期間の再延長を2回申請し承認された。 2017年度~2021年度は(1)~(4)の作業を行った。(1)隣接分野(人口学・地理学・都市経済学)の研究動向について、関連5誌掲載論文のテーマをカテゴライズし、データマイニングによるトレンド分析を行った。(2)アグリゲート水準では、国勢調査人口移動統計およびコーホート別産業別地域別統計、及び住民基本台帳人口移動報告の統合を行った。とくに1955~1975年については必要とする諸表がデータ化されていないため、そのデータ化にリソースが集中している。これに基づいて、市町村別男女別年齢別の転出入、増減、主たる転出転入先別移動数を一覧表示するファイルを構築した。上記、構築されたデータベースを用いて、生年を基準とした移動特性とその性差および地域差の把握を試みた。これと並行して、人口移動の規定要因として地域労働市場に注目し、京阪神大都市圏を事例として、失業率の分析および生産性の県間格差と属性(年齢・性・学歴・産業)の関連分析を行った。(3)個人水準では、公開データであるSSMを複数回統合したデータベースを構築し、主に生年コーホートをキーとした移動特性とその性差および地域差の把握を行った。(4)分析成果の視覚化のため、サーバ用コンピュータを購入し、地理情報システム・ソフトウェアであるQGISによるシステム構築を行った。 2022年度は上記データセットの補整と分析のとりまとめに集中した。
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