2017 Fiscal Year Research-status Report
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17K04140
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
菊地 夏野 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 准教授 (00381898)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ジェンダー / セクシュアリティ / 植民地主義 / ポストコロニアリズム / フェミニズム / 社会学 / 移民 |
Outline of Annual Research Achievements |
社会的再生産理論の研究を行うため、英語文献の入手に努めた。ナンシー・フレイザーをはじめとするフェミニズム理論家の文献購読と下訳作業を行った。アンジェラ・マクロビーのポストフェミニズム研究の文献を購読した。また関連する研究会や学会に参加した。ほかに、背景となるセクシュアリティ理論やフェミニズム研究、移民研究の状況把握のため、多数文献購読や情報収集を行った。 フィールド調査としては、日本の民族的マイノリティであるアイヌ民族の歴史を調査した。博物館や資料館を訪問した。可能なところでは、研究者と情報交換を行った。当事者とも質疑応答を行い、アイヌの運動やコミュニティの歴史を学んだ。 また台湾調査を行い、ミュージアム等を訪問した。ミュージアムに所蔵されている映像・写真資料を調べた。また所蔵されている文献も検討した。ミュージアム関係者と簡単な意見交換を行い、台湾におけるフェミニズムの状況について知見を深めた。他にも日本の植民地支配および現在の台湾をめぐる複雑な環境の一端を探った。それによって、今後のより詳細な台湾調査の構想を練る材料とした。 さらに、現在のセクシュアリティ秩序の調査の一環として、若者世代のアンケート調査をおこなった。「女子力」等流行語に対する意識調査を行い、背景にあるセクシュアリティやジェンダーに関する感覚の変容を探った。 全体として、初年度としてテーマの背景となる研究状況の把握と調査準備、関連調査を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先行研究の把握及び調査の下準備が概ね順調に進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
先行研究の渉猟はさらに一層進める。その中での研究成果については順次研究会・学会等で発表していく。 調査については準備が出来次第順次実施する。
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Causes of Carryover |
図書購入や物品が予定より納期が遅れたため。
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