2021 Fiscal Year Research-status Report
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17K04140
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
菊地 夏野 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 准教授 (00381898)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ジェンダー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、引き続きコロナ禍のため出張が不可能だった。そのためもあり、関連する国内外の研究のリサーチに専念した。可能な場合はオンラインで研究会を行った。 セクシュアリティ研究、特にセックスワーク論の推移を調査した。他国の状況に詳しい研究者にインタビューを行った。セックスワークについてはフェミニズムの盛り上がりの中で、世論も高い関心を持っている。またコロナ対策との関連もあり議論が混乱しているところである。フェミニズムの一部では禁止主義が高まり、両罰方を求める動きが密かに加速している。しかし禁止主義は海外でも批判が強く、現場へ悪影響を与える懸念がある。このあたりについて先進的な国地域の実態を探り日本に紹介する作業を行った。 次にポストフェミニズム論のこれまでの軌跡をまとめ、日本に紹介する仕事を行った。日本のポップ・カルチャーの現場及び調査研究を概観し、それにポストフェミニズム論を接合する努力を行った。 ほかに、国内外のフェミニズム報道の盛り上がりの中で、これまでのジェンダー研究がどのように関連するのかしないのかについて考察を行った。例えばトランスヘイトの問題が運動やSNS上で盛んに論じられているが、冷静な対応が求められていることを論じた。トランスヘイトは単なる意識の問題ではなく、社会状況、政治状況とともに取り組まれなければならないことを研究した。 得られた知見を論文にし、各誌で発表した。また学会報告も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍により出張が不可のため
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Strategy for Future Research Activity |
今年度より出張が可能な期間が増える見通しのため、これまでできなかった調査及び発表を積極的に行う
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Causes of Carryover |
コロナのため国内外の調査・出張が不可能だったため。 次年度は調査研究及び謝金として用いる予定。
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Research Products
(7 results)