2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K04140
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
菊地 夏野 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 准教授 (00381898)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ジェンダー / セクシュアリティ / フェミニズム |
Outline of Annual Research Achievements |
ポストフェミニズム研究、セクシュアリティ研究の国内外の動向をリサーチしながら、いくつかのトピックに関して分析し執筆や発表を行なった。社会問題となった宗教右派の勢力について、改めてジェンダーやセクシュアリティとの関係から調査考察を行い、分析した。一部をインターネット上で発表し論文執筆も行った。宗教右派に関するジェンダー研究に欠けている側面を補い、さらに深める問題提起を行なった。また同様に問題化しているAV新法について解説を行った。二極化する議論に架け橋となることを目指した。 他にウィメンズストライキの海外の状況について英語記事を翻訳し発表した。ポストフェミニズムについては代表的な研究者アンジェラ・マクロビーの講演に関連したシンポジウムに登壇し、ポストフェミニズムの最新段階について議論を行った。またいくつかまとめとなる執筆も行った。新聞等メディアへの取材協力もできる限り積極的に対応した。 全体として、これまでのポストフェミニズム研究を土台に、多様なアクチュアルなテーマへと波及させるべく研究発表活動を行った。それぞれの発表において、議論が広がり理解も深まった手応えを得ることができた。また各テーマにおいてはこれまでのジェンダー研究の進展と課題の両面を知ることができた。資本主義批判の研究においてはフェミニズムが期待を集めながらも実質としては理解されていないという限界を知った。これらの現状を踏まえて研究を進めていく必要性を感じた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍と重なり、国内外の調査と発表活動に支障が出た。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度として、残された調査を可能な限り行い、まとめと発表を行う。
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Causes of Carryover |
コロナ禍もあり遂行できなかった部分を使用するため。
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Research Products
(4 results)