2017 Fiscal Year Research-status Report
アクティブ・ラーニング導入による教師の実践的専門性の質的変化の解明
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17K04147
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Research Institution | Hokkai-Gakuen University |
Principal Investigator |
五十嵐 素子 北海学園大学, 法学部, 准教授 (70413292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平本 毅 京都大学, 経営管理大学院, 特定講師 (30469184)
森 一平 帝京大学, 教育学部, 講師 (90600867)
團 康晃 大阪経済大学, 人間科学部, 講師 (90800962)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 授業の相互行為分析 / 行為役割 / 対話的学び |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「アクティブ・ラーニング」の導入の影響を考えるために、学習活動の実際やそれが可能になる社会環境的条件、教師に求められる実践力の検討を行うことを目的としている。具体的には(1)生徒の主体性がどのような学習環境のもとに発揮されているのか(2)生徒同士の対話がどのような相互行為上の資源に促され展開されていくのかを分析し、それらの知見を踏まえ、「アクティブ・ラーニング」が行われるにあたって、(3)教師がどのような環境を整え、支援や介入をする必要があるのかを考察する。これらの考察を通じて、今後の教師に求められる職能の質を明らかにしたいと考えている。 今年度の成果は以下である。エスノメソドロジー・会話分析の成員カテゴリー化装置のアイディアを分析視点として援用しながら(9月、「立場を異にする者同士のかかわりの質的記述」)(1)生徒の主体性がどのような学習環境のもとに発揮されているのかについて:主体性が発揮される背景に「行為役割」に沿って生徒自らが協働作業を行うだけのコミュニケーション能力が必要であることを指摘した。 (2)生徒同士の対話がどのような相互行為上の資源に促され展開されていくのかについて:「行為役割」の配分が対話的学びを生み出す資源となっていることを指摘した。 (3)教師がどのような環境を整え、支援や介入をする必要があるのかについて:「対話的学びを」促進するにあたっては、適切な課題設定だけでなく、そこで行為役割を遂行するだけの相互行為能力が生徒にどれくらい備わっているのかを見極め、必要に応じて支援・介入する必要があることを指摘した。(9月、日本質的心理学会)(9月、「『何をどう学ぶか』をデザインするためのエスノメソドロジー研究の視点」)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度は、(1)生徒の主体性がどのような学習環境のもとに発揮されているのか(2)生徒同士の対話がどのような相互行為上の資源に促され展開されていくのか(3)教師がどのような環境を整え、支援や介入をする必要があるのかについて、一定の知見を得ることができたが、代表者の育児休業等によって、元来行う予定であった、分析対象を含んだデータの抽出、整理及びデータセットの構築の作業が遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き、分析対象を含んだデータの抽出、整理及びデータセットの構築の作業と平行して各種研究会に参加しながら知見を洗練させ、特に若手研究者や現職教員らを中心として意見を仰ぎ、以下に関する成果発表を目指したい。 (1)生徒の主体性がどのような学習環境のもとに発揮されているのか (2)生徒同士の対話がどのような相互行為上の資源に促され展開されていくのか (3)「アクティブ・ラーニング」が行われるにあたって、教師がどのような環境を整え、支援や介入をする必要があるのか
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Causes of Carryover |
代表者の産前産後休業や育児休業により研究の推進が遅れたため、元来行う予定であった出張や物品の購入等がなかったため。
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Research Products
(3 results)