2019 Fiscal Year Research-status Report
福島第1原発周辺自治体における除染と帰還の実態研究
Project/Area Number |
17K04164
|
Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
佐藤 克春 神奈川大学, 人間科学部, 非常勤講師 (40636883)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 土壌汚染対策法 / 放射性物質汚染対処特措法 / 除染 / 豊洲市場 / リスクコミュニケーション / 市街地土壌汚染 / スーパーファンド法 |
Outline of Annual Research Achievements |
除染関係については、千葉県内の汚染状況重点調査地域指定自治体における除染の比較研究を論文化することができた。加えて、アメリカのスーパーファンド法におけるリスクコミュニケーションに関する文献研究を行った。引き続き、アメリカにおけるリスクコミュニケーションの現地調査を行う予定であったが、コロナウイルスにより頓挫している。 夏には台湾の研究者と共に、福島の除染特別地域の現地調査を行った。併せて、台湾の原子力発電が抱える課題について意見交換を行った。 夏には台湾の台南市安順における土壌・水質汚染とそれに伴う健康被害についての現地調査を行った。今回は台南市政府へのヒアリングを行った。本件は日本による植民地時代に建てられた工場による汚染であり、日本語で論文化する社会的意義を有する。 東京都北区の豊島5丁目団地におけるダイオキシン類による土壌汚染の調査を再開した。本件は、費用負担をめぐって汚染者と東京都の間で訴訟となっている。北区役所・北区議員にヒアリングを行い、併せて資料調査を行った。 2018年に東京都中央卸売市場である豊洲新市場がオープンした。同地はかねてより土壌汚染の存在が指摘されていた土地であった。東京都は汚染を除去した後にオープンするとしたが、結局汚染は残されたままの開場となった。その一連の経緯と東京都のガバナンスの欠如について、論考を執筆した。 土壌汚染対策法の施行実態に関する調査を行った。主に環境省から出ている資料のサーベイを行った。特に、日本におけるブラウンフィールドの調査及び処理の実態に焦点を当て、今後論考を執筆する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナウイルスにより、アメリカにおけるリスクコミュニケーションの現地調査ができない状況である。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまで行ってきた現地調査をまとめて活字化する。特にアメリカの現地調査については、コロナウイルスの状況を見て、なるたけ早く再開する。
|
Causes of Carryover |
コロナウイルスによりアメリカへの現地調査ができないため。国内の学会報告、調査で使用する。
|