2022 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on the Trial of China's Long-Term Care Insurance System and Japan's Efforts in Healthcare and Welfare Export Strategy
Project/Area Number |
17K04239
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Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
于 洋 城西大学, 現代政策学部, 教授 (60386521)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高齢者福祉 / 介護サービスの提供 / 多様性 / 民間の役割 / 海外のノウハウ |
Outline of Annual Research Achievements |
2022(令和4)年度は、最終年度と決め、文献研究のまとめ、日系介護関連企業に対する聞き取り調査、瀋陽・大連・青島での現地調査などを中心に研究活動を行ってきた。 上記の研究活動において、主に以下のような成果を得られた。①中国では65歳以上高齢者人口(2022年末現在2億978万人)が急速に増加している中で、試行都市だけではなく、多くの地域は高齢者介護の施策を政治的課題として積極的に取り組んでいる。それゆえ、制度設計や事業内容等においては多様性が見られる。多様性については執筆中の論文に詳しく分析するつもりである。②供給体制においては民間企業の参入が活発になっており、異業種からの参入も多くみられる。例えば、国内IT業界のトップ企業であるNeusoft Groupはソフトウェア開発・ITサービスのほかに、医療分野と介護分野にも進出し、医療と介護現場でIT技術を活用しようと取り組んでいる。異業種の参入によって、介護分野における民間の役割を異次元に入った。③中国の介護分野に進出した日系企業が撤退・縮小している中で、欧州系企業、特にドイツ系企業の進出が目立つ。例えば、3月に訪問したRENAFAN(ドイツ系)は2013年に進出してから、約10年間のうち中国全土に16施設を運営するようになった。 昨年度の継続であるが、介護分野における外国人材の受け入れに関する研究も続けている。成果としては、城西大学の公開講座「ポストコロナにおける地域介護人材」を企画・報告した。日中福祉サミット『高齢社会における健康と介護-』にも報告した。共著論文「わがくににおける高齢者の孤独・孤立防止政策の課題と中国の示唆」(岡本健佑、于洋)を『The Josai Journal of Business Administration』第18巻第1号に投稿した。 本年度の研究から以上の研究成果ができ、大変有意義である。
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