2021 Fiscal Year Annual Research Report
Developing support system for end-of-life discussion with older adults with dementia
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17K04304
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Research Institution | Saku University |
Principal Investigator |
島田 千穂 佐久大学, 人間福祉学部, 教授 (30383110)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | エンドオブライフケア / アドバンスケアプランニング / 認知症ケア / 意思決定支援 / 医療やケアの選択支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、認知症高齢者のエンドオブライフにおける生活と医療の選択を支える段階的事前準備の方法の一つとして、要介護者に関わるケアマネジメントの役割に着目した。今年度の目的は、看取りまでを見通してケアマネジメントを実践するために必要なスキルを明らかにすることとした。対象は、熟練の主任介護支援専門員11名とし、2グループに分けて、グループディスカッションを行った。感染対策上、遠隔システムを用いて行ったため、インタビューに必要な信頼関係が醸成できるよう各グループ3回に分けて実施した。分析方法は、発言を同じ意味を表すまとまりごとにコード化し、同じ内容のコードをひとまとまりにしてカテゴリーとして生成した。その結果、11カテゴリーに分類された。カテゴリーの内容は、「本人と家族の意思を確認して、両者が異なる場合は調整する」「新たな支援段階に入るタイミングを見極めて、本人の意思を引き出す」「家族が看取りの何に不安を感じているのか具体的に聞き取り、解消する」「支援関係を深めるきっかけを逃さない」「ケア目標設定の視野を短くする(今を大事にする)」「本人の快を達成する目標を設定する」「生活の視点から人生の最期の選択を考える」「事前に想定した看取り場所に固執しない」「予測に基づいて事前に提案しておく」「看取りに対応できる医師とサービス事業者でチームを構成する」「正解がないため、多様な考え方を聞いた上で、実践をリフレクションする」であった。生活支援の専門家としてエンドオブライフケアに関わる、ケアマネジャーに必要な視点が整理されたと考える。以上を、パンフレットとしてまとめ、ケアマネジャーの研修機関に配布した。
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