2020 Fiscal Year Research-status Report
遺体に対する「心」の知覚:死者に愛着と敬意を抱く心的メカニズムの解明
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17K04310
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
白岩 祐子 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 講師 (40749636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
唐沢 かおり 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (50249348)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 死後観 / 死後世界観 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は当初、遺体観の規定因と想定される日本人の死生観について、その概念化と尺度化をはかり、その上で直接的な両変数の関連をひろく一般調査を通して検証することを予定していた。しかしCOVID-19による社会情勢の大きな変化に伴い、人々の死生観がそもそも平常とは異なっていることを示す兆候が確認された。その場合、上記手続きを行ったとしても、得られた結果の普遍性および一般化において大幅な制限の生じることが見込まれる。 このような事情から本年度においては、一般調査を実施して死生観の尺度化および遺体観との関連について検証することを断念した。その代わりに、社会情勢が原状回復したり、あるいは変化したままであったとしても一定の恒常化が確認された際ただちに調査が実施できるよう、本年度においてはデータ収集以前の手続き、すなわち各種隣接領域の文献講読や研究会での討議などを通じて、日本人の死生観の概念化と尺度の精緻化に向けた準備・洗練化に注力した。また、すでに取得していた関連テーマを論文化する期間とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前記した事情による。
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Strategy for Future Research Activity |
ワクチン接種の進行により社会情勢変化の収束が見込まれるため、その場合には本年度に予定していた手続き(一般調査)を実施する。
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Causes of Carryover |
前掲の事情により、予定していた一般調査の予算を費消しなかった。
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Research Products
(1 results)