2018 Fiscal Year Research-status Report
幼児期から児童期にかけての自己評価と問題行動との関連
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17K04344
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
園田 菜摘 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (00332544)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 対人的自己効力感 / 問題行動 / 幼児 / 視点取得課題 / 母親の養育態度 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度では、幼児の自己評価と問題行動、認知能力、母親の養育態度との関連を明らかにするために、幼稚園年長児89名(男児42名、女児47名、平均月齢73.00ヵ月)への面接調査とその母親への質問紙調査を行った。 面接調査では、幼児用対人的自己効力感尺度(12項目、4段階評定)と視点取得課題(Selman課題:4項目2~5段階評定、Flavell課題:3段階評定)を用いて幼児の対人的自己効力感と視点取得能力を測定した。質問紙調査では、母親にPSC日本語版健康調査票(35項目、3段階評定)と肯定的・否定的意識(16項目、4段階評定)、肯定的・否定的養育態度(35項目、4段階評定)について回答してもらった。 その結果、問題行動が多い幼児は少ない幼児よりも視点取得課題の中のSelman課題得点が低いこと(t=2.10, p<.05)、対人的自己効力感が高い幼児ほど問題行動の「何らかの体の痛みを訴える」(r=-.24, p<.05)、「空想にふけることが多い」(r=-.22, p<.05)といった身体的・心理的問題が少なく、「規則を守らない」(r=.22, p<.05)といった逸脱した社会的行動が多いことが示された。また、母親の養育態度の「過干渉」が多いほど、幼児の問題行動が多く(r=.22, p<.05)、対人的自己効力感が低い(r=-.29, p<.01)こと、母親の育児意識の「肯定感」が高いほど視点取得課題のFlavell課題得点が高いこと(r=.23, p<.05)が示された。 以上のことから、幼児期に形成される対人的自己効力感、視点取得能力は子どもの問題行動と関連し、それぞれの発達の背景には母親の育児意識や養育態度が影響する可能性があることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画であった幼児期の自己評価と問題行動との関連以外にも、幼児の視点取得能力、母親の育児意識、養育態度についても関連を調べ、重要な示唆を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、当初の計画通り児童期に入った対象児の追跡調査を行い、幼児期の自己評価、問題行動の特徴と、児童期の自己評価、問題行動の特徴との間の関連について明らかにしていく。
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