2021 Fiscal Year Research-status Report
「チーム学校」の促進要因・妨害要因の日米比較研究ー教育相談の視点からー
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17K04367
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Research Institution | Tokyo Seitoku University |
Principal Investigator |
石隈 利紀 東京成徳大学, 応用心理学部, 教授 (50232278)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
家近 早苗 大阪教育大学, 連合教職実践研究科, 教授 (40439005)
田村 節子 東京成徳大学, 応用心理学部, 教授 (40549151)
鈴木 庸裕 日本福祉大学, 子ども発達学部, 教授 (70226538)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | チーム学校 / 教育相談 / 発達障害 / 不登校 / 日米比較研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍により日米比較調査ができなかった。そこでこれまでの「チーム学校」に関する研究をレビューして、さらに日本の中学校で行った調査結果を検討した。その結果「チーム学校尺度」を構成するる「コーディネーション委員会の機能」「教師の心理教育的援助サービスに関する態度」「教師の心理教育的援助サービスの実践(自己評価)」の尺度の信頼性・妥当性が支持された。また「コーディネーション委員会の機能」が「教師の3心理教育的援助サービスの態度」「教師の心理教育的援助サービスの実践」に影響を与えることが示された。具体的には、コーディネーション委員会の4つの機能(①個別のチーム援助の促進機能,②コンサルテーション及び相互コンサルテーション機能,③マネジメントの促進機能,④学校・学年レベルの連絡・調整機能)のうち,①個別のチーム援助の促進機能を除く3つの機能が,教師の「学校の問題に対する当事者としての意識」と「心理教育的援助サービスに対する教師の意識」に正の影響を与えていることが明らかになった。また,コーディネーション員会の機能は,「学校の問題に対する当事者としての意識」と「心理教育的援助サービスに対する教師の意識」を通して教師の心理教育的援助サービスに正の影響を与え,コーディネーション委員会の機能の中で,①個別のチーム援助の促進機能と④学校・学年レベルの連絡・調整機能は直接的に教師の心理教育的援助サービスに正の影響を与えることが明らかになった。 (Iechika, S. & Ishikuma,T. 2021 Influence of functions of a coordination committee on teachers’ psycholo-educational support. Journal of School Psychology,20, 1-19.)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度もコロナ禍が収束しなかったために、日米比較調査ができなかった。これまでの関連する研究成果をまとめ、調査結果も含めて、「ターム学校尺度」を検討して英語で発表した。そして、調査予定先(福島県、神奈川県、茨城県、高知県、大阪府の小・中・高等学校)にあたらめて2023年度における協力を依頼した。またアメリカの共同研究者Dr.Carol Robinson-Zanartuらと2023年度の予定を確認した。2023年度は日本の調査は状況により、オンライン調査を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は「チーム学校尺度」を含めた質問紙により日米比較調査を行う。日本では、福島県、神奈川県、茨城県、高知県、大阪府を予定しているが、コロナ禍の状況によってはオンライン調査を行う。またアメリカではカリフォルニア州において調査を行う。本年度は最終年度として、研究成果をまとめる。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により予定していた、日米比較調査ができなかった。
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