2018 Fiscal Year Research-status Report
うつ病に対する反芻焦点化認知行動療法:有効性の検討とうつ病遷延化の解明
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17K04452
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中川 敦夫 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任講師 (30338149)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 認知行動療法 / 反芻焦点化認知行動療法 / うつ病 / 機能分析 / 反芻 |
Outline of Annual Research Achievements |
わが国での実施に適した新規認知行動療法プログラムである反芻焦点化認知行動療法(rumination-focused CBT: RFCBT)の実践を目的に、H29年度に作成したRFCBT治療者用ハンドブックのブラッシュアップをH30年度は進めた。H30年も引き続きRFCBT臨床試験のパイロットケース(5例)のRFCBTを進めている。H30年度から原著者のWatkins博士のもとで留学経験のある日本人研究者をグループスーパービジョンの指導者としてご協力をいただくことができ、治療の質の確保の体制を構築した。うつ病に対するRFBCTの前後比較臨床試験プロトコールを作成し、リクルート開始の準備を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画では、RFCBTのオープンラベル臨床試験を平成29年度第4四半期からリクルートを開始するとしていたが、より治療者のRFCBT技術の質をより確かなものにするためにRFCBT開発者であるWatkins教授を招聘し、入念な指導をいただき当初計画よりも綿密なRFCBT治療者ワークブックの開発に重点を置くことした。また、RFCBTの適正実施のため、そして治療者の質を確保する観点からパイロット・ケースへのRFCBT実施法に関する指導をWatkins教授ならびに梅垣佑介博士より受けた。このように、RFCBTのオープンラベル臨床試験の実施体制をより入念におこなったため、RFCBTのオープンラベル臨床試験の開始はやや遅れているが、臨床試験のプロトコールは完成し、最終年度に完遂できる見通しがたっている。
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Strategy for Future Research Activity |
パイロット・ケースでのRFCBTの実績を蓄積し、RFCBTの実績スキルを確保したうえで、RFCBTのオープンラベル臨床試験を開始することにしている。臨床試験のプロトコールは完成しているので、倫理審査を経て、最終年度にリクルートを進め研究計画が完遂できるよう進めていく。
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Causes of Carryover |
当初見込んでいた人件費より抑えられたため、次年度使用額が生じた。その額は次年度に追加計上し、引き続きコーディネーターの雇用を継続する。
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Research Products
(15 results)