2020 Fiscal Year Annual Research Report
Action Research on Drama-Based Curriculum and the Assessment
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17K04532
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
渡辺 貴裕 東京学芸大学, 教育学研究科, 准教授 (50410444)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 演劇的手法 / なってみる学び / ドラマ / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度まで続けてきていた八幡市立美濃山小学校との、演劇的手法を活用した授業およびカリキュラムの開発と、それと連動した校内研修および公開研の改革につき、その概要や成果、課題などを、同校研究主任の藤原由香里教諭との共著で『なってみる学び』(時事通信出版局)という書籍にまとめ、2020年10月に刊行した。また、この一連の取り組みについて広く発信すると同時に議論をより発展させるために、3回シリーズのウェビナーをはじめとしたさまざまな企画を催した。 一方、新型コロナウイルスの感染拡大とそれに伴う活動制限の影響により、研究の多くの部分に関して、計画の中止・縮小・変更を余儀なくされることになった。まず、美濃山小との取り組みについて発表を行う予定だったニューヨークでのPerforming the Worldの大会が中止、ドロシー・ヘスカット関連の資料を所蔵するマンチェスター・メトロポリタン大学への調査は取り止めとなった。また、学校現場を実際に訪問しての、演劇的手法を用いた活動についての共同開発や検討についても、ほぼ全面的にストップし、これまで共同研究の母体としてきた「学びの空間研究会」は、一度も開催することができなかった。 そうしたなか、新たに進めることができた研究として、次の2つがある。1つは、シティズンシップ教育とドラマ教育との結びつきに関する、国内における実践と議論についての調査と、それを紹介する英文原稿の執筆である。これは、このテーマに関する国際的動向を解説するハンドブックに収録予定である。もう1つは、ICTを活用して学校で行われる演劇的手法を用いた活動についての調査である。ビデオ会議システムを使って行われた表現あそびの学級活動や、実演家がビデオ会議システムで登場して演劇的手法を用いて進める授業などを見学し、演劇的手法を用いた学習におけるICT活用の可能性や課題について検討した。
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