2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K04560
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
若木 常佳 福岡教育大学, 大学院教育学研究科, 教授 (90454579)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 教師教育 / リフレクション / 阻害と促進要因 / 学校現場のリフレクション研修 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的は,リフレクションを阻害する要因と促進する要因についての把握である。要因については,これまでの研究から把握できた。これは,すでに2018年,2019年度に論文にして発表している。それらを踏まえ,今年度は,オランダでのリフレクションの実際場面に立ち合い,教師教育者と学生・院生との応答過程をたどり,生じる課題に,教師教育者がどのように対応するのかということを調査研究する予定であった。しかし,予定していた調査がコロナのためできなかった(オンライン調査も先方の事情で不可となった)ことから,目的とすることはできていない。 しかしながら,2020年度に新たにスタートした別の科研における調査の成果を用いることで,オランダの教師教育の展開事例は捉えることができた。また,それを活用して,教職大学院における実習場面での対応を変革させる試みを考案した。加えて,学校現場でのリフレクションの研修や具体を体験する場として宗像市内の公立中学校を選択し,実施のための打ち合わせを行ない,2021年度からリフレクションを校内研修で実施することが可能となった。 この2021年度からのリフレクションについての校内研修の実施により,教員養成の機関のみではなく,学校現場で生じるリフレクションを阻害する要因と促進する要因についても把握する機会となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた課題の阻害と促進の要因については捉えることができ,それを論文としても発表している。
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Strategy for Future Research Activity |
可能であれば,オランダでのリフレクションの実際場面に立ち合い,教師教育者と学生・院生との応答過程をたどることで,リフレクションの阻害・促進の要因を捉えたり,生じる課題に対する教師教育者の対応,サポートを観察・調査する予定である。 しかし,現実問題として難しいことも考えられることから,2020年度から計画した学校現場での教師のリフレクションについての研修を実施しながら,学校現場でのリフレクションについての理解や阻害・促進の要因を探究する。
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Causes of Carryover |
コロナにより,予定していたオランダ渡航ができず,渡航費や研修の費用が残ったことによる。
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